今回は先週に引き続き間接材購買が上手くいかない理由について述べています。
システムというものはとてもやっかいなものです。一度お客さんがつくとお客さんが使い続ける限り新たな投資を行い、バージョンアップをしなければなりません。しかし、会社がなくなる場合にはその限りではありません。
システム開発会社が統廃合されると一度大金をかけて導入した購買システムを
リプレイスしなければならなくなります。「そもそもあまり使われていないのだから、リプレイスもしないで捨ててしまう」という考え方もありますが、例え部分的にでも間接材購買システムを導入し運用を始めた企業が、またメールとワークフローでの半マニュアル的な運用に戻しましょうというケースを私は殆ど知りません。
このように使いこなせないシステムとそのシステムのサポートも終わり、止むを得ず、また再投資を行う、しかし未だにカバー率は伸びておらず、使いこなせていない状況は変わらないのです。
ここにも間接材購買の進歩がない典型的な状況が見られます。
先進的な企業の中には会計システムと購買システムを連携させてどのサプライヤーに毎年いくら支出しているかを全バイヤーが自分のパソコンから見られるようにしています。
またある企業では購買システムをカスタマイズし、直接材同様に全ての購買をマスター登録することでほぼ100%のシステムカバー率を達成しています。
しかし、このような企業の事例は非常に稀です。
これまでの二回で人の問題、サプライヤマネジメントの問題、購買システムの問題を取り上げてきましたが、いかに10年前と同じ繰り返しをしていて進歩がないことがよく理解できたと考えます。
じゃあどうすればいいのか、この点は次回のメルマガで示せればと考えております。次回は私が考える間接材購買の今後の方向性について述べていきます。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。