ファーストフードの新サービス展開をアンゾフの成長ベクトルでまとめてみると、いろんなことか見えてきます。
アンゾフの成長ベクトルとは、事業の拡大の方向性を「製品軸」と「市場軸」に分けて、どの方向性で成長していくかの意思決定に使うとともに方向性を意識した施策を立案するためのフレームワークとして使用します。
ファストフード企業がアルコール類の取り扱いに力を入れます。夜間の集客力を高めて客単価も引き上げる狙いで、、仕事帰りの会社員らの新しい需要を掘り起こします。
ケンタッキー・フライド・チキンはビールなどアルコール類を販売する新型店を今後3年で10店に広げます。
バーガーキングは現在、全68店でビールなどを販売。新たに女性に人気のある「モヒート」(450円)などのカクテル6種類を取り扱う予定で、フレッシュネスバーガーは取り扱うビール類などの品ぞろえを増やしていきます。
このファストフードの成長ベクトルは新製品の提供になりますが、市場(顧客)はどちらをメインで狙っているのでしょうか?
おそらく既存顧客(A)なんでしょうね。しかし、既存顧客(A)であれば、プロントとか同じような形態の競合が多く存在し、劇的な成長路線を描くことが困難なように思えます。
ここはひとつ、新規顧客(B)しかも、昼のファストフードといえば立ち食いそば、夜はガード下の焼き鳥屋で、ハンバーガーなんて子供のおやつだと思っているオヤジ市場を狙ってはいかがでしょうか?
バイイングパワーと独自のエキスを利用したケンタッキー焼き鳥メニューをホッピーのセットで格安で提供する、なんてどうでしょう?
話題性もあり、ワールドビジネスサテライトに取り上げられるかもしれませんよ。
それくらいの差別化とリスクを負わないと、この激戦業界で成長は厳しいような気がします。
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2009.02.10
2015.01.26