半沢直樹と調達購買について

2013.09.27

経営・マネジメント

半沢直樹と調達購買について

坂口 孝則
未来調達研究所株式会社 取締役

半沢直樹を正しく理解するためには調達購買の知識が不可欠です(笑)

会社のなかで開発・設計者は、技術的問題が解決しないまま新製品開発を続けねばなりません。生産管理は、無数のサプライヤを自社生産タイミングにあわせねばなりません。そして、それらのしわ寄せと哀しみが調達・購買を覆うのです。かつて「設計は矛盾を抱え、生産は不可能と対峙し、調達はその不合理を背負うのだ」という言葉がありましたが、けだし名言です。その不合理とか不条理を抱えた部門である調達・購買は、少なからず負のパワーを成長へとつなげていかねばならない。

ここで話を飛躍させて終わるのであれば、こういっておこうと思います。社内の不合理や不条理をかかえ、そしてロクでもない仕事だけに従業し、さらに社内地位が低く、どうしようもない立場にいるとすれば--。そういうあなたこそ、もっとも成長できるはずだ、と。

銀行マンなる地味な仕事があれだけエンターテイメントになっている事実に感心しながら、私はそんなことを考えていました。

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坂口 孝則

未来調達研究所株式会社 取締役

大阪大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務に従事。未来調達研究所株式会社取締役。コスト削減のコンサルタント。『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)など著書22作。

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