業務改革を進める上でいくつかの欠かせない要素があります。 その一つは「業務改革リーダーの存在」です。 最近それに加えて感じる場面が増えているのはやはりトップのリーダーシップです。
「購買は社内と取引先の癒着を失くす役割を果たすこと」
「全ての取引先選定の権限は購買が持つこと」「購買は原価低減目標を達成するこ
と」
非常にシンプルです。特に「購買は社内と取引先の癒着を失くすこと」ということ
は興味深いです。まさに先日メルマガでも書いた「精神的癒着」の排除そのもので
す。
またそのために「何か制約があればそれを取り除くのがトップの役割」という考え
を徹底しています。脱系列(実際には意思をもった系列作りですが)もその制約を
取り除く一つの施策でしょう。
もう一社はある大手素材製造企業です。
その企業は「集中化」「標準化」「競争化」というキーワードの元集中購買を推進
しています。その企業では調達部門がトップに部門目標を示した時にトップから言
われたそうです。「何故頂上を目指さないのか?」と。この企業のトップは中間指
標である「集中購買率」や「競争購買率」にこだわったそうです。
最終的な目的はコスト削減ですがこのような中間指標の達成はより重要です。
何故なら仕組みの定着度を測定できるからです。(無論意味のない数値管理は避け
るべきです)
米国でもSpend Under Management (管理できている支出)の比率が高い企
業ほど調達・購買の先進企業だと言われています。
このような大所高所からモノが見えるトップは中途半端なトップダウンはしませ
ん。またそのトップに共通した要素は極めてシンプルでわかりやすい考え方や目標
をもっているという点です。
多くの企業が残念な「中途半端なトップダウン」から脱せることを願っています。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。