神田昌典さんの初期作品はなぜ魅力的なのか。「非常識な成功法則」をサンプルにした言語分析。
動詞も形容詞も、自分の意思が優先されていることに注目したい。思うこと=実現すること、という図式はもちろんアール・ナイチンゲールをはじめとして頻出する。ただし、ここでも「書く」などの行為を加えることによって、オリジナリティをもたせている。
2.文章構造の明確さ
「非常識な成功法則」のクラスター分析をやってみた(正確にはその一部を抜粋した)。画像がそれである。
5つのブロックにわかれており、上記の印象的なキーワードが重なりあって「凡人のための非常識」な成功法則につながっていく。
こう見ると、現在の成功法則の類書が多かれ少なかれ本書の影響下にあるのではないかと思われる。言いすぎかもしれない。ただ、自分のためのメモなので、そう記しておこう。
成功のためには「目標を書き」「セールス能力を身につけお客に商品を販売し」「自己のイメージを変える質問を自らに行い」「凡人であっても成功する習慣(感情のコントロール含む)を身につける」「そうすれば現実は変わっていく」。とまあ、こう書いてみれば、もはやありふれた言説ではある。しかし、この嚆矢はまさに「非常識な成功法則」であった。
ここではまず神田昌典さんの文的魅力について、たった一冊の本をとりあげて書いてみた。
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2009.02.10
2015.01.26
未来調達研究所株式会社 取締役
大阪大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務に従事。未来調達研究所株式会社取締役。コスト削減のコンサルタント。『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)など著書22作。