高級料亭「吉兆」のブランドイメージも ずいぶん墜ちてしまいましたねぇ・・・ 吉兆といえば、九代目林家正蔵氏(前林家こぶ平さん) に似て親しみやすい雰囲気を持つ徳岡邦夫氏が有名です。
今年7月に徳岡氏の話を聞く機会がありましたが、
とても深い話をされてました。
*徳岡氏の講演レポートがこちらにあります。
→夕学五十講 受講生レポート
https://www.sekigaku.net/intro/report.asp?ID=376
→夕学五十講 トップページ
https://www.sekigaku.net/
さて、ご存知かと思いますが、
吉兆には次の5の料亭(法人)があります。
・本吉兆
・船場吉兆
・神戸吉兆
・京都吉兆
・東京吉兆
上記の店は、グループ会社とはいえ、
それぞれ独立経営です。
したがって、同じブランド名を共有しつつも、
お互いの経営内容についてそうそう口をはさめません。
ところが、不正が発覚した「船場吉兆」のおかげで
他の吉兆まで多大な悪影響(とばっちり)を
受けるという結果になってますよね。
徳岡氏は、京都吉兆の総料理長。
やはり今回は相当苦慮されているようです。
彼のブログでは、船場吉兆問題発覚後、
繰り返し3回もお詫びの文章を掲載しています。
*京都吉兆 三代目徳岡邦夫のブログ
http://kyotokitcho.seesaa.net/
徳岡氏の真摯な文章を読むと、
同じ吉兆でも、「京都吉兆」は、また他の吉兆は、
「船場吉兆」
とは違うと信じたいところです。
まあ、お互いに資本的な影響力はほとんどない別会社
だったわけですから、他の吉兆の不正がこれ以上暴露
されない限りは、吉兆ブランドの再生は大丈夫じゃないかと
思います。
しかし、万が一、他の吉兆のどこかで不正が
行われていたなら、第三者から暴露される前に、
いさぎよく自ら告白し、心からお詫びすべきでしょう。
というのも、日本では特に、
「心からのお詫び」
つまり誠意を感じさせるお詫びには、
相手の赦しを得る魔術的な力があるからです。
古典的名著、
『「甘え」の構造』(土居健郎著、弘文堂)
によれば、
日本人の場合、自分が属している社会・集団の中での
信頼関係を裏切るのが最も大きな罪悪感を感じること
だと説明されています。
だからこそ、逆説的ですが、
「内輪の中での信頼の裏切りが重大な罪である」
ということを自覚していることが伝わる
「心からのお詫び」
が効果的です。
私たちが最も嫌う、
信頼の裏切りという罪を犯したことを自覚し、
心からすまないと思っているのなら、
もういいだろう、赦してあげようか・・・
と聞き手は寛容になれるわけです。
上記の本の中には、こんなことが書かれています。
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2009.09.21
2015.07.10
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。