北海道のおみやげの定番の1つ「マルセイバターサンド」。それを生み出している六花亭製菓にスポットをあてた記事が『日経ビジネス』に掲載されていました。 成長を第一にしない、六花亭の「仕組み」とは?
◆本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。
『日経ビジネス』9月21日号、「現場力」のコーナーで取り上げられていたのが六花亭製菓。
タイトルは“成長より「愛」の異色経営”。高度経済成長時代、ほぼ多くの人の、無意識の前提としてあったであろう
「企業の成長が富を生み、富が自身の幸せを生む」
という考え方とは一線を画す、ES(従業員満足度)を第一とする経営が紹介されています。
今年の新入社員に向けて、小田社長はこう言ったそうです。「これから六花亭は成長しません」―
「小田社長が成長性をあえて否定するのは、成長できないからではない。成長を自らの経営の「目的」としないからだ。では小田社長は、何を指針として経営の舵取りをしているのか。端的に言えばそれは「愛される会社」であるかどうか、その一点に尽きる。」(『日経ビジネス』9月21日号より引用)
こうして、「社員を褒めまくる」「有給休暇取得率、20年連続100%」「月刊MVP賞、などの各種賞の創設」など、“よく紹介されそうなES向上施策”が取り上げられています。
しかし、六花亭の素晴らしいところは、このような見えやすいものだけではない!そして、ESがしっかり業績向上、すなわち成長につながっている「仕組み」があるんだ!と感じました。
それが次の2点です。
◆日刊社内新聞、休日なし。
出勤日には毎日、社長にメール。内容は、仕事中に気づいたことから日々の事柄まで様々―
それらからピックアップされたものが翌日新聞になる。これが「日刊社内新聞」だそうです。
ピックアップされた、という事実、社長から嬉しいコメントがつくこと…
それだけでも十分、ESの向上につながるでしょう。
そして、この“出勤日は毎日、社長宛にメールを書く”という「仕組み」には、社員の様々なスキルアップにつながることがあると思うんです。
・社長宛に文章を書かなければいけない、という緊張感から、自然に文章力が向上する。
・社内新聞に載せるネタ探し、という行動の中で、自ずと自分が関わっている製品の知識が詳しくなる、かつ、それを文章にすることで、その製品のオススメポイントなどを人に勧めるときのコツが無意識につかめる。
・製品だけではなく、日々の花鳥風月、森羅万象の移り変わりにアンテナが高くなり、感受性に富む人間になれる。
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