今夏、株式会社アシストは従業者全員が日常的に利用する社内のPC 950台について、OSをWindowsからUbuntu(ウブントゥ)へ全面移行した。
そのような状況の中、ソフトウェアやシステムの中核を成すOSというジャンルで、今後Linux、ひいてはUbuntuが果たすべき役割は非常に大きく重要なものになっていくだろう。阿蛭はこうも言う。
「Java以外で日常的に読む本には、聖書があります。マタイによる福音書10章8節には、十二使徒を宣教に派遣する際の『ただで受けたのだから、ただで与えなさい』というイエスの言葉があります。これは大好きな御言葉の一つなのですが、オープンソースの本質は無料であることだけではありませんが、この聖書の御言葉と、オープンソースに流れている哲学は根底の部分で何かを共有しているように感じられるのです」
阿蛭について、上司である並木はこう語る。
「Ubuntuの社内導入の伝道師として、全国行脚してもらいました。市ヶ谷をはじめ、各支社、営業所において、一斉講習会を開催しUbuntu導入をすすめましたが、そのほとんどの約10回にわたり講師を担当しました。受講者に対して、親切、丁寧に、そして分かりやすく説明し、2期中に全社導入を達成できたのは、阿蛭さんの貢献があったからこそと思います。積極的に問題解決にあたり、利用者側の立場にたった対応を心がけている姿勢は、今後のUbuntu社内利用推進でも活躍してくれると大きく期待しています」
社内でLinuxを使えるようになっても仕事にストレスはつきものだ。そのために阿蛭もジムのプールで泳いだり休暇をとって断食にいったりと、気分転換は欠かせない。ただ、仕事と趣味の境目がないゆえに、自宅のPCに新しいバージョンのUbuntuや他のディストリビューションをインストールすることもリフレッシュになるところが他の人とは違っているかもしれない。
「もともとアシストのことを知ったのは、在学していた北海道情報大学のゼミで『なぜUNIXのような素晴らしいOSが一般に普及できないのか?』という議論をした際に『オフィスソフトが無いからでは?』という意見が出て、皆でUNIX上で動くオフィスソフトを探した時です。その時見つけたのがApplixwareというオフィスソフトで、大学導入していたHP-UX版のApplixwareを取り扱っているベンダーがアシストでした。そして就職活動中、たまたま合同就職説明会のブースに『アシスト』のロゴを見つけたのが今日につながっています」
無償で自由に誰でも利用できるオープンソースソフトウェアは、アシストのように自社でソフトウェアを開発せず、ソフトウェアのサポートサービスに注力するビジネスモデルに相応しい。今後Ubuntuをはじめとするオープンソースソフトウェアは、アシストが提供するサポートサービスの真価を問う製品になってくることは間違いないだろう。
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