私の仕事はコンサルタントであり、顧問であり、コーチ業です。 そのような仕事をやっていていつも考えているのは「どのようなやり方をすれば相手に理解してもらえるか?」ということです。
企業としてパソコンを購入する場合、まずはパソコン本体の購入があります。それからソフトウエアを購入しなければなりません。ソフトウエアのインストールをしてもらうサービスも購入することになるでしょう。また場合によってはネットワークの構築や登録も必要です。それから保守サービスも必要になります。保守サービスと言っても故障時の対応だけでなく、例えば設定やその他の使用法についての簡単な応対窓口業務、資産管理やソフトウエアのアップデートの管理など様々なサービスが考えられます。
これらのサービスを組合せて購入した方がよいか、それともバラして購入した方がよいか、一概には言えません。なぜなら購入する時期や購入先によってメリットデメリットは変わってくるからです。またセットで購入するよりもバラして購入した方が安くても社内や自分の手間を考えると組合せ(バンドリング)で購入した方がよい、という判断もあります。もっと難しいのは、購入先です。ハード、ソフト、保守サービス、これらはそれぞれいくつもの購入先候補があげられます。ハードはメーカー直販だったり販社さん経由だったりします。メーカー系販社が他メーカー品を取り扱うケースも少なくありません。ソフトもソフトメーカー直のケースや販社経由もあります。保守サービスはサービスを主体としている会社もありますし、そうでない会社もあります。また、場合によっては保守サービスの一次仕入先はグループ会社が指定されているようなケースも少なくありません。
いずれにしてもこのようなケースでは、購入をどの単位で行うかということと、その単位でどこから購入するか、という両方のパターンで検討・検証を行う必要があります。
契約実務をやっているとこのような機会は多く出てきます。また最近ではサービスが段々と複合化しており、ソリューションと言っても複数の案が考えられる、と言ったケースも増えています。もっと言うとこのようなバンドリング・アンバンドリングをより多く検討しているバイヤーは「良く解っているバイヤー」なのです。
このようにバンドリング・アンバンドリングというのは戦略的な購買を実行する上で欠かせない概念なのです。
皆さんに解るように説明できたかな?
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。