2012.05.14
「やってみなはれ」と「しょうがないさ」。日本社会に育みたい。
寺西 隆行
(株)Z会
日本社会に閉塞感を感じていますか?創造が必要だと思いますか? もし、そうならば、是非皆さん自身が、意識してください。 「やってみなはれ」と「しょうがないさ」と言える自分になることを。
以上の外村氏のコメント、および具体例から…
日本社会には、「やってみなはれ」という温度を高めることと、部分的な失敗(あるいは考慮不足)に対し「しょうがないよ」とメッセージする温度を高めること。これらが今、強く求められているのでは、と思います。
自らが一切問題を引き起こさないためにはどうしたらいいか…?
答えは簡単。動かないことです。
しかし、世の中は動いていますし、そもそも論、一切動作しないまま生きていくことなんて不可能です。
自らが望むと望まないに関わらず、社会の中で生きていくには、動かなければいけません(アタリマエですが)。
そこで社会での合意が必要なのは、動く振幅の大きさについて、です。
高度経済成長以降、日本社会は、動く振幅を小さくする方にベクトルを向けてきたと思っています。
よくある言葉で言えば、「大金持ちにならなくていい、今の幸せ(豊かさ)のままで良い」という価値観が、歴史的に日本で培われてきた美意識と合体し、社会のマジョリティとなり、「問題を起こすより現在の継続」に重きを置いたんだと思います。
この価値観そのものについてはよくわかります。僕自身も正直、同じです。
しかし、これまで日本社会のマジョリティが、この価値観下で必要となる動く振幅の大きさと捉えていたレベル(振幅の小ささ)では、幸せ(豊かさ)の継続は為し得ない、と、僕は強く思います。
コムズカシイことはわかりませんが、少子化、GNP、財政収支、貿易収支…様々な「何か世間でよく言われている」指標では、日本は悪化している、と捉えられるわけですよね。
これらの指標の意味をしっかり勉強し、合理的にも、そして心理的にも「全然大丈夫だよ、日本は」と言い切れる人であれば、「今のままでいいじゃん、だって今のやり方のままで大丈夫なんだから」という考えになってもいいとは思います。
しかし、これらの指標に不安を覚えているのであれば、少なくとも「今のやり方のままではマズイ(悪化する)」と捉えていると思いますし、であるならば、幸せ(豊かさ)の継続のために動く振幅の大きさは、「高度経済成長達成後に到達した、日本人の意識の中での動く振幅の大きさ」よりも大きくしなければならないはずです。
もう一度強調しておきます。
挑戦すること、動くこと自体が大切だと思っているわけではなく、「幸せ(豊かさ)を継続する」ために、今まで以上に、挑戦すること、動くことが大切だと言いたいのです。
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