ニールセン・ネットレイティングスから日本のFacebookの利用者数が1,000万人を突破、ネットユーザーの17%に達したと発表されたのは、今年の秋のことだ。
友達の数も多く、社会性の高い人達が投稿から10時間以内の初期段階でシェアされたことが爆発的な拡散のスイッチを入れたようである。「社会的サービス精神」を込めたインフォグラフィックが、社会性の高い人達によってシェアされ紹介された・・・。社会性の二乗の法則で、シェア数が500人を越えた当たり(閾値)で一気に、その数を伸ばしている。
7ヶ月毎日更新の拡散の土壌づくり。
私がFacebookに取り組み出しのは、今年のゴールデンウィーク明けの5月中旬である。最初は、50人程度のお友達から始まっている。ちゃんと方向性が見えたのは、5月の連休明けに、ちょいと看板のバカネタを投稿したところ、20以上のコメントが入り、いいねの数も20近くになった。その日から、毎日ふたつのネタを、毎朝投稿すると決めて7ヶ月実行してきた。
その内に、友達の承認の数が増え出し、、、300人を越える当たりになると、ひとつの投稿に50近くの「いいね」が集まるようになった。毎日、ふたつを投稿しているので、100のいいねを、ここ数ヶ月コンスタントに上げ続けたことになる。そうなると、お友達のお友達から申請がやってくるようになる。福岡の仕事の現場では、私の投稿したFacebookネタが挨拶代わりになってきたりしていた。コメント大賞という授賞式も、過去2回やったりしている。
毎日、「100いいね」を獲得できる実績を積み重ねると、何が好まれて、何がシェアの対象となるかが実感としてわかるようになる。私の場合、この出来事が起こる前は、友達が500人弱であったので、ひとつの投稿で「100いいね」をもらうためには、約20%の人達を動かすことになる。そのヒットコンテンツの傾向は、「下ネタ」でもなく、「時事ネタ」でもなく、「ビジネスネタ」であることもわかった。そして、大事なのは、シェアしてもいいよというウォール全体の空気を、自らのコメントの内容やタイミングで、どう醸し出すかがポイントであることも見えてきた。
そういう矢先での、『4100いいね&1885シェア』だったのである。
ソーシャルメディアを語る方々やウェブサービスのノウハウ本には、これで人生が変わる&人間関係が変わるなんて言うが・・・ネットが人生を変えるコトなんてできない。できることは、リアルでやってきた人間関係形成のやり方を、少し効率的にするくらいのものである。リアルなコミュニケーションが不全な方が、ソーシャルメディアでビックリするような功績を上げられるとは到底思えない。
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私的マーケティング論
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。