企業において顧客接点は数多くあるが、その中でも顧客対応力という側面から明確な評価が下されやすいのがサポートセンター業務であろう。企業向けのコンピュータ・ソフトウェアを提供しているアシストでも、24時間365日休むことなく動き続けるエンタープライズ・システムの緊急時のサポートを含め、お客様の様々な問題解決のためのサポート・サービスを提供している。
サポートセンターでは基本的にお客様からの入電で業務が始まる。つまり、問い合わせ以外の用件でサポートセンターから客先に連絡をすることはほとんどないと言ってもよい。このような業務プロセスの特性を考えると、どうすれば顧客との関係を希薄にしないか、という点も重要であると越智は考えている。
「そのためにサポートセンターはお客様の重要な業務の一端を担っている、という意識を常に持ち続ける必要があると思います。その意識を持ちつつ、いかにしてより深い関係構築ができるか、どうすればお客様とサポートセンターを近づけ、お客様と一緒に現状の情報システムの課題解決ができるのだろうか。常にそういうことを頭に置いてサポート業務に当たるようにしています」
ただ受身でサポートを行うのではなく、問題の共有を図ることができる橋渡しのような仕組みを作り、それに携わりたいと、越智は言う。
学生時代からコンピュータに興味があり、IT業界を中心に就職活動をしていた越智は、社長のビル・トッテンの蝶ネクタイの写真が目にとまり、アシストを知ったという。入社後、サポートセンターに配属になってから最初に越智が始めた勉強法は「手を動かす」、というものだった。
「最新技術を勉強する場合、情報を得る手段はインターネットや書籍があります。私が常に意識していたのは、『見る』、『読む』 だけで止まってはいけない、必ず自分の手を動かして、経験しなければ身に付いたと思ってはいけないということでした。必ず手を動かして、技術的な知識を身に付けるようにしてきました」
そしてサポートの経験を積むにつれて、その勉強方法は次第に変化していった。
「ここ数年行っているのは、手を動かし、得た知識をアウトプットして形に変えるという方法です。これは、今まで得た知識を整理することが目的です。具体的には、資格試験に挑戦しています。今まで現場で得たバラバラの知識を体系立てて整理し、アウトプット先を形あるものにする。それによって勉強に対するモチベーションも向上し、技術知識の証明とすることができると考えています」
こんな越智の仕事ぶりを、上司である関戸はこう見ている。
「越智は、“まずやってみよう”という意識が高いメンバーです。しかも上っ面を舐めて満足するのではなく、かなり真剣に深いところまで掘るタイプ。技術的な分野は勿論のこと、ここ数年はお客様の満足度向上やマネジメント関連の分野にまでその範囲は広がっています。越智からはよく相談等を受けますが、結局は“どうすれば自分の行動がお客様の役に立てられるのか?”ということがベースにあり、“まずやってみよう”も、そういう思いが起点になっているのだな、と思います」
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