株価を上げるためにはどうしたら良いのか?それは企業の価値を上げることでもある。売上を上げる、費用を抑える、利益を上げる以外にも重要な視点がある。
株価を上げるためには投資家が株をたくさん買う必要がある。そのためには投資家が株を買いたいと思うことが重要である。それでは、どんな株を読者の皆様は買いたいと思うだろうか?
・儲かっている会社、業績の良い会社
・業績が安定している会社
・環境の改善や地域貢献など社会的に良い活動を行っている会社
・ベンチャーなどリスクは高いが大きな成長が見込める会社
このような会社に興味をお持ちの方は多いのではないだろうか?
株を実際に買うかどうかは別にして、上記のような会社は高い評価を受けるものである。一般的な評価と株価は基本的に比例する。多くの人々が評価する会社の株価は高くなる。
企業の立場で考えれば次の3つが重要である。
・売上を上げる
・費用を下げる
・利益を上げる
これらの企業活動によって株価は上がる。投資家は出来るだけ安く株を買おうとするので、常に先手先手で投資を行う。製品の売れ行きが思わしくなくても、コスト削減が進まなくても、純利益が伸びなくても、改善見通しがあれば株価は上がるものである。
株価を動かす要因は主に2つである。
・キャッシュフロー
・リスク
日本語で平たく説明すれば、売上、費用、または、それら両方によってもたらされる利益の変動によって起る現金収支の増減によって株価は変動する。現金収入が増えれば基本的に株価は上がる。利益ではなくキャッシュフローがより重要である。利益は帳簿上の計画(予想)であるのに対して、キャッシュフローは現実である。また、企業が抱える倒産の可能性や収益変動の割合によっても株価は動く。リスクが大きければ大きいほど株価は下がる。
こう考えると株価を動かすのは簡単のように思えるかもしれないが、なかなか大変である。
M&Aなどで株数を増やさずにキャッシュフローを数パーセント、数十パーセント増やすことは難しい。さらに投資家の楽観的な予想を上回る業績を上げることは至難の業である。
リスクを下げることも難しい。創業初期であればリスクの評価が困難である。そのような局面ではリスクを非常に高く評価せざるをえない。お金を借りるのであれば、特別な支援制度でもない限り、高い金利を支払うか、借り入れが全く出来ないことになる。ビジネスモデルが固まっているのであればリスクを0.1%、あるいは、0.01%改善することが難しくなる。一方で、不注意によってリスクを数%引き上げることは簡単である。
リスクは個別企業の業績と無関係に景気環境や業界の状況によっても変化する。
企業の評価において利益や売上の規模に注目することは一般的だが、中長期的なキャッシュフローの変化やリスクの変動によって算定される株価や企業全体の価値にも気を配りたいとことである。
中長期的に株価を高めることがビジネスにおいて、また、経営において重要である。
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2007.10.22
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