バイヤーに求められるものは「全体最適化能力」「サプライヤーを見極める力」 「超人間力」の三つ・・・、組織として求められる人材は「二極分化」し、「テニスチーム型組織」が望まれる・・・
しかし当然テニスにおいてもそれぞれのメンバーにはそれぞれの得意な技があるのです。やはりスマッシュやボレーが得意な人間とサーブが得意な人間がペアになった方がより力が発揮できます。
このように殆ど一人で回せるような技術を持ちながらある分野が専門(得意)である、そういうメンバーの集まった組織がテニスチーム型なのです。
翻って考えると、今必要とされている調達・購買組織は正にテニスチーム型なのです。従来のバイヤーはあまりにも高度に専門化された領域の中で特にコストに対する専門性のみ追求していきました。しかし、今後はコストだけでなく、経営的な視点から企業を見極める、現場に入り改善を進め品質の作り込みを行う、このような幅広い能力が
必要になってくるのです。
知識社会においてはサービス労働者の職は今後海外に奪われていきます。我々が考えなければならないのは如何に知識労働者を育て、
その人たちと多くのサービス労働者を有機的なチームで活用していくか、ということです。
そういう点で20年前からこのような社会が来るという予言をしたドラッカー博士の先見性と良書の素晴らしさに改めて感心させられると共に、時代の転換点にいるということを実感している今日この頃です。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。