尖閣列島の一連の問題について、メディアがこぞって「民主党政権は弱腰だ」という批判を繰り返している。こういう外交が繰り返される中で、日本の国民が失っていくものがある。それは、領土問題という枠を越えた「国益の損失」があるような気がする。
しかし、これは危険なことではないだろうか・・・。
外国から侵略されたらどうするかという問いに、何らかの抵抗をするという単純な答えをするのではなく、「わからない」と答える国民がたくさんいることが・・・日本という国の特長であり、魅力であると考える。言い換えると
「弱さの力」みたいなものを哲学し、逡巡している姿こそが日本そのもの
ではないだろうか。そんな日本の精神的土壌を失うことが、一番の国益の損失である。
だからこそ、日本の政治が実行する「外交」は、強くなくてはいけないのだ。「外交」自体が弱腰になると、国民自体が「弱さの力」を捨てて、武力で強くならなくてはいけないと考える。国民に有事の腹を決めさせるような「外交」を続ける政治は、間違っている。
領土は国家の礎で、その領土の上に暮らす国民の思考の量が国家の発展を促す。「目には目を、歯には歯を」と国民に言わせないための強い政治が動かなければ、日本は「わからない」と言えない、わかりやすい国になってしまう。それって、大国の思う壺じゃないだろうか。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。