九州新幹線の全線開業が来年の3月12日になると発表され、いよいよカウントダウンが始まった。ほんの数日前の15日、鹿児島中央駅には、カウントダウンボードが設置され、マスコットキャラクター「西郷どーん」がお披露目されたのだが・・・。
このように、とても新しい試みをやろうとしている。今までのJRとは明らかに違う「冒険心と勇気」が、今回の全線開業のキャンペーンにはあるのだ。
九州新幹線全線開業は、単に、鹿児島と博多間が時間的に短くなるという機能が九州に付加されたわけではない。その時間的メリットや、そこから生み出されるであろう新しい豊かさの感覚は、今までとはまったく違うインフラの登場であることを予感させている。
九州新幹線全線開業のキーワードは、
「起動」
である。従来のように単純な開業キャンペーンではなく・・・
新しいことを「起動」させるキャンペーンなわけである。
新しいことを起動させるには、御難はつきものである。
西郷どーんの一連の御難は、新しいことを貫こうとした結果として御難なわけであるから、、、それらは、きっと歴史に残る足跡になるに違いないと信じたい。
全国的には、あまり面白いニュースがない中・・・九州は、まだまだ、熱い。九州新幹線の全線開業に、新しいJR博多駅の誕生に、九州全体がひとつになる機会が巡ってきている。広告やPRの手法にも、たくさんの新しい試みがされ始めている。
そこで、こんな象徴的なCMがある。ぜひご覧いただきたい。
JR九州とNEXCO西日本のコラボ
http://www.youtube.com/watch?v=UmCNX55dI5U&feature=player_embedded
地味な広告なので、あまりインパクトはないのだが・・・「高速道路」と「JR」が、コラボでCMを作っているのである。高速道路が工事で不便になるので、その期間は、JRを積極的に使ってくださいと、広告で堂々と伝えているのである。自民党と民主党が一緒に広告しているようなものである。既成の考え方では、決してありえない広告である。全九州のために・・・九州を移動する人々のために・・・大きな志のために、大きな企業が、少しずつ動き出している証拠である。
こういう観点から考えてみると・・・熊本県が「西郷どーん」を、どーんと受け入れてみるのも、ひとつの熊本県のPRになったと思うのだが・・・少しばかり残念である。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。