史上初の野党第一党による完全マジョリティを握った政権交代をなしえた民主党ですが、その迷走ぶりが批判を浴びています。豪腕とか金権等批判の多い小沢幹事長ですが、田中角栄元総理直系の弟子としての、その戦略的マーケティングを見てみましょう。
大メーカーのじゅうたん爆撃的マス広告は、広告効率が下がったといわれる今でも、理には適っています。売上・収益は落ちていますが、まだテレビ広告をネット広告は抜けていないのです。大資本・大企業・伝統企業(自民党もこれにあたる)の持つコーポレートブランドは、GRP等の指標では測れない、真のブランドエクイティを持っています。
新党=小党が出来ることは、反民主批判票が分散することにつながり、戦略の要諦である「戦力集中の原則」に反します。そしてまたマスコミがほとんど触れない事実に、仮に民主党が参院選で負けても、以前衆院300議席という圧倒的マジョリティを、民主は握り続けるということがあります。
小沢氏が開拓した業界団体、友好団体は、こうした強い足腰によって牽引されています。
以上の視点を持って推測すると、参院選、以外に民主は健闘するかも、というのが私の予想です。
この予想を覆す要因は、
1.新党が連合し、小党分立にならないこと。
2.マス広告が限界に達し、小党に支持が集まること。
でしょうか。ツイッターやSNSの興隆が「2.」に当てはまります。しかし私は「1.」以外の要因はほぼ無いのではと考えます。
なんでって?私がツイッター使いこなせてないからです。ブームと実態が必ずしも連動しないことはマーケターなら誰でも知っています。さあどうなることでしょうか。
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戦略思考シリーズ
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株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。