先日、Twitter上で、若い方から、「仮説はデータから作るんですか?」と聞かれて、「ビジネスにおいては違います」というお話をしました。そのやりとりから私がポストした内容をまとめました。
先日、仮説について、つらつらとTwitterで書きました。多分、本当に受け取れている人はあんまりいないと思いますので、補足解説も込みで振り返ります。
知人からは、ダイレクトメッセージが来て、「暇人の相手をするのが暇人、みたいな。教育好きはエライ!」とのこと。まあ、教育好きというのは否定はしません。
では、Tweetを振り返りましょう。
①仮説をデータから出すのか?というお話しでしたね。ビジネスにおける仮説検証アプローチ自体はコンサルティング出自のものですから、いわゆるコンサルティングにおける仮説検証アプローチってなんでそういう方法をとってるの?というところから入るとスッキリします
②なぜ仮説検証アプローチを採用しているのか、それは最短の時間で最大の効果ある検討がしたいからです。網羅的な検討をできるならできればいいですけど、時間というリソースは有限です。データをくまなく隅から隅までならべて、1つ1つの関係を見る暇はないのです
③というのが、仮説ありきでやる1つの理由ですが、もっと本質的なお話しがあります
④ビジネスにおける仮説って何?と考えると、結局、「○○をすると、儲かる未来が出現する」です。それ以外の仮説は意味がないか、この仮説のサブセットです。儲かるにROIを使ってもプロフィットを使ってもいいですけど。その儲かる未来を出現させるために、何する?です
⑤この何をする?に関する仮説に関する関係性があって、その関係性が成立するためのデータを引っ張ってくるのですね。企業は儲かる未来に対する仮説ありきでデータを探しに行きます。すると、データを集めて、見てみている時点で、既に大枠の仮説があることになります。
⑥それと、仮説検証アプローチとか言うけど、ビジネスにおいては、仮説を検証しているというよりは、仮説を批判、データにさらして強化していると考えた方がいいと思います。結局、統計的に正しい検証なんてビジネスではほぼ無理です。
⑦統計的な正しさを求めているわけでもないのです。仮説が強い体系を持てればそれでいいのです。検証しているわけではなく、仮説のロジックを強化してる。そのロジックが関係者が信じるに足ることが求められます。
⑧そうすると、仮説を「ある程度」強化するに足るデータを見て、解を決めに行くということになります。ここからちょっとそれますが、なぜ、関係者が信じるに足るぐらい強い仮説であればいいのか?というお話をします。
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シンキングメソッド
2010.04.01
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。