だから調達・購買業務はコスト削減額で測れない

2010.01.12

経営・マネジメント

だから調達・購買業務はコスト削減額で測れない

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

前回、調達・購買業務のパフォーマンスはコスト削減額で測ってはいけないとお伝えしました。それには、調達・購買業務の特性が大きく関わっています。今回は、調達・購買業務の遂行・改善、そのマネジメントに役立て頂けるよう、調達・購買業務の特性について考えます。

【「週刊 戦略調達と環境調達.comで2009年を振り返る」企画へのご協力のお願い】

本題の前に。

記事投票にご協力頂いた方、早速にありがとうございました。

2010年の企画第一弾のご協力引き続きお願いしています。2009年を振り返って、2010年を占います!

当シリーズ「週刊 戦略調達」と、調達・購買からできる環境経営に関する情報発信を行う「環境調達.com」、これらの記事で2009年を振り返ってみませんか?

それぞれの記事一覧の中から、2009年を最も象徴しているなぁと思われるものをお選び下さい。集計の結果で弊社にて現在の世相を占います。30秒と掛かりませんので、よろしくお願い申し上げます!

「週刊 戦略調達で2009年を振り返る」記事投票はこちら ⇒ http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=24374

「環境調達.comで2009年を振り返る」記事投票はこちら ⇒ http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=24373

それでは、本題です。

【だから調達・購買業務はコスト削減額で測れない】

前回、「調達・購買業務のパフォーマンスはコスト削減額で測ってはいけない」とお伝えしました。それには、調達・購買業務の特性が大きく関わっています。今回は、調達・購買業務の遂行・改善、そのマネジメントに役立て頂けるよう、調達・購買業務の特性について考えます。

まず、調達・購買業務の大きな特性の一つに「外部性」があります。調達・購買業務の外部性とは、その業務の成果に、仕様、制約、市況などの外部要因が大きく影響を与える事を指します。

極めて少数のケースを除いて、価格や取引条件は、市況に大きく左右されます。これはマーケティングや営業にも言えますが、これらの業務と調達・購買が大きく異なるのは、調達・購買業務は打ち手に制約が大きいという点です。

企業が購入する殆どの品目は、調達・購買部門が決定するのではなく、開発・設計やそれを使用するユーザにより仕様の指定などにより定められ、時には、他の部品や生産ラインとの絡みなどから、サプライヤ指定で購入依頼が出される事も少なくありません。

ユーザ部門からの仕様や取引条件の縛りや、工場ラインやオペレーションの制約がきつければきつい程、調達・購買部門の打ち手は狭まります。打ち手が狭ければ狭いほど、担当者が能力を発揮する機会が乏しくなり、成果を挙げる事が難しくなります。このように、成果に対して外部の要因の影響が大きいのが、調達・購買業務の外部性です。

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

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