2009.12.16
■成功のヒントはそこら辺に『ごろごろ転がっている』~ホテル編
小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター
不況、不況と言うなかれ! 世の中をじ~と見つめてみると、ちょっとした「気づき」で、成功を引き寄せている企業は、まだまだたくさんありますよ。
ここであらためて、お客様視点で考えてみたい。お客様はリゾートホテルに“非日常”を味わいに来ているわけであり、「できるだけゆっくり過ごしたい」「自分のペースで過ごしたい」というのが本音だということを。
「朝、ゆっくり過ごしたい」というお客様の欲求。一方、次のお客様のために部屋の清掃など、「準備を始めなくてはならない」ホテル側の業務。この2つを共存させるための仕組みこそが、「チェックアウトは10時→でも、朝食はゆったりと11時までOK!」なのである。
■答えはいつも、「お客様の中にある!」
チェックイン・チェックアウトのような、ホテルとしては最も基本的な業務でさえ、お客様をじっくり観察して、そのニーズをつかむと、新しいサービスのヒントが見えてくる。
お客様の視点に立った、この2つのサービスは、言われてみれば「誰でもできそう」なのに、なぜか「誰もがやっているわけではない」サービスなのである。そしてそのことは、結果的に、他社との差別化を生む一要素になっている。もちろん、探し出したヒントを「実行」に移す力も大切であることは言うまでもない。
これまで述べてきたことは、一つひとつを見れば、そんなに大きなサービス改革ではないかもしれないが、「リゾートホテルとは何か」を考えさせられる良い事例だと、筆者は感じている。
逆に、これがビジネスホテルであれば、「朝、ゆっくりくつろぎたい」欲求よりは、「チェックアウト時、フロントの混雑の中で待たされるのが嫌だ」など、より実務的な欲求が強くなってくるのではないだろうか。
ワシントンホテルグループや、ダイワロイネットホテルグループが採用している、カードを通すだけでチェックアウトができる「自動チェックアウト機」は、まさに、そんなビジネスパーソンの欲求をつかんだサービスである。
その意味でも、不況でモノが売れないと嘆いている人は、もっともっとお客様の視点で、次のサービスのヒントを探してみてはどうだろう?
成功のヒントと売れる仕組みのアイディアは、きっとそこら辺に『ごろごろ転がっている』はず。そう、「答えはいつも、『お客様の中にある』」のだから。
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小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター
「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。