2009.12.03
■名前にこだわるテクニック!しかも『無料』で。
小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター
広告のキャラクター(人物)に名前を付けるとき、適当につけるのか、意味を持って付けるのか。 できれば、根拠を持って付けたいなと思ったときのヒントを一つ、お伝えします。
◆最近の子どもの名前は、読みづらい・・・というか、読めない。
私の名前は洋(ひろし)です。関口宏、舘ひろし、生島ヒロシ、五木ひろし、角川博、かまやつひろし、黒鉄ヒロシ、猫ひろし、三上博史、柳生博、・・・。世の中で「ひろし」という名前を探すと、実に多くの方がいらっしゃいますね・・・。
さて、最近、子どもに、読みづらい名前をつける親が増えたという。宇宙(そら)はまだなんとか読める(?)にしても、絆(はあと)、勇気(ふぁいと)になるともうお手上げ。個性を出したいという親心もわからないわけではないが、読めない名前をつけてどうするの?と言いたい状況。特に、学校の先生にとっては、何とも悩ましい問題であるように思う。
◆私が実際に行った、人物名の付け方は・・・
さて、私はかつて、マンガのシナリオやコピーをつくる仕事をしていた時期があった。マンガではさまざまなキャラクター(人物)を登場させる必要があるのだが、そのときの名前をどうつけるか。実は名前ひとつにもクリエイティブのアイディアがあると思う。
たとえば、ターゲットを若手の社会人と設定してみた場合、おそらく、私が主人公につける名前は、男性なら「達也」「大輔」「拓也」、女性なら「愛」「麻衣」「彩」だろう。それはなぜか。答えは「ターゲットの年代にその名前が多いから」だ。
一人でも多くの人に興味を持って読んでもらいたい。そう考えた場合、自分と同じ名前や友人・知人と同じ名前が何度も出てくるマンガはやっぱり気になるし、結果的に感情も移入しやすいようだ。これは、“お金をかけずにできる注目のさせ方”の一つである。
ちなみに、これ、明治安田生命が毎年発表している「名前ランキング」を見れば、各年の名前を把握することができる。
大学生~若手の社会人の場合、平成元年周辺の名前ランキングを見れば、上記のような名前が上位にあるというわけだ。ちなみに、「ひろし」という名前、昭和40年代後半まではランキング上位に入っていたのだが、以降は完全に下火に・・・(涙)。昭和30~40年代生まれの人には多いようだ(最近は流行ってないなぁ・・・(T_T); )。
◆「どこまでこだわれるか」それが最後の一押しにつながると思う。
さてさて、たった1文字~4文字の名前にも、クリエイティブの魂を込めることができるし、それが購入を迷うお客様の背中を後押ししてくれることもある。どこまでこだわれるか、その執念が、レスポンスを最後に一押ししてくれるかどうかの分かれ道だと、私は常々感じている。
もし、キャラクターに名前をつけようとして迷ったら、ぜひ参考に。『無料』でできるしね!!
↓明治安田生命「名前ランキング」
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小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター
「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。