2015.07.07
『ゆかた美人コンテスト』で優勝する方法とは?
小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター
日本の各地で、毎年、計100回以上も行われている『ゆかた美人コンテスト』。 このイベントを勝ち抜くためのヒミツ、ご存じですか?
■ゆかた美人の百花繚乱
以前、世田谷で行われた「ゆかた美人コンテスト」を観戦しました。約90分のこのイベントでは、事前の書類審査で選ばれた15名の候補が争うことに。
高校生、大学生、OL、モデルなど、17歳から36歳まで、まさに色とりどりのゆかたで百花繚乱。いい目の保養になりました・・・という話はさておき、その会場に、通称「ミスコンの女王」と呼ばれ、事実54冠の実績を持ち、その記録をギネスにも申請中という白石さおりさんがゲスト審査員で招かれていました。
■すぐに役立つミスコン攻略テクニック!?
候補15名の紹介と各人のプレゼンテーション(自己アピール)が終了したあと、コンテストは20分間の審査へ。この時間を利用して、白石さんのフリートークが行われたのですが、そこで、ミスコンの「プロ」から貴重なアドバイスが! そのアドバイスには、アタリマエなんだけれども、「なるほど!」と思わせる“匠の技”が存在しました。白石さんが語った内容は次の通り。白石さん:みなさん、ミスコンで「勝つ秘訣」って何だと思いますか? ミスコンでは、単に顔立ちがキレイとかそういうことではなく、そのミスコンの「目的」に合っているかどうかが最も大切なんです。
(ん?目的?ミスコンの目的って何だっけ? そう私が思った瞬間、白石さんはこう続けた)
白石さん:今日のような『ゆかた美人コンテスト』なら、ゆかたが似合うかどうかが最も大切です。では、そもそも「似合う」とはどういう事でしょう? ゆかたは和風イメージのものですから、例えば、茶髪より黒髪の方が“粋な女“を演出できる可能性は高くなるでしょう。
(そうそう、思い返せば、この日、15人中5人はイマドキの「茶髪」だったなぁ・・)
白石さん:話し方ひとつにしても、工夫できることがあります。例えば、はしゃいだ感じの洋風の雰囲気を与えるよりは、和風の落ち着いた感じを出す話し方の方が、ゆかた姿の印象をよりいっそう引き立てます。これは一つひとつの仕草や動作にも言えることで、元気であることはもちろん大切ですが、「目的に応じた元気さ」をアピールすることが最も重要なのです。
▼ナルホドなるほど!ピンときた!▼
このときの『ゆかた美人コンテスト』は、地元の商工会が主催。地元商工会の活性化を目的に行われたものだった。優勝者には賞金とともに、商工会が主催するイベントで、商工会のシンボルとして1年間活躍する機会が与えられる。▼
とすると、コンテストの自己アピールでは、当然、地元についての話題を押さえればポイントは高いはず。ましてや、地元の活性化についての考えを述べれば、審査員の方に好印象を与えることは間違いない。そう、コンテストの「目的」を意識したコメントが大切なのだ。
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審査の結果、明治大学の女子学生が優勝。
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全参加者のトップバッターとして、最も緊張する中で自己アピールを行った彼女は、候補者の中で唯一、「地元の民間警備団のボランティアに参加したい」と熱く語っていたのだった。もちろん、白石さんが指摘していた外見面も、「黒髪」かつ「凜とした態度」が印象的で、ゆかたがとても似合っていた。
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ちなみに、この日のコンテストでは、夏の海でこんがり日焼けしていた人や、茶髪の人、おしゃべりが過ぎた人は、3位までに誰も選ばれなかった。
■勝負は、「始まる前」についている!?
さて、あなたは、プレゼンテーションを行うとき、「目的」を意識していますか? 目的を意識するって、すごくアタリマエなんだけど、なぜだか結構ありがちな“目的違い”のプレゼンテーション。クライアントへのプレゼンテーションは、まさにコンテストそのもの。プレゼンテーションの「目的」が明確でなくては、そもそも戦いになりません。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」といわれるように、常に相手側の「目的」を意識して、より優位に戦いを進めたいものですね。
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小野寺 洋
株式会社JIMOS 通販広告研究所 所長/ビジネスディレクター
「効く広告」の研究とプロデュース、講演活動等を生業としています。 【略歴】 大学卒業後、出版社に入社。お客様と商品の“接点”開発に目覚める。 2005年より、株式会社JIMOSにて自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。大手代理店にはない独自のアイディアや成功法則を武器に、広告をプロデュース。教育、食品、美容など、数多くの分野で成功を収める。 1973年佐賀県生まれ。佐賀大学理工学部卒。