百貨店統一ハンガーリサイクルに学ぶLeanでGreenな事業づくり

2009.12.10

経営・マネジメント

百貨店統一ハンガーリサイクルに学ぶLeanでGreenな事業づくり

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

あなたは、百貨店統一ハンガーリサイクルシステムをご存知ですか? 今回は、百貨店統一ハンガーリサイクルシステムの成り立ちを見る事で、LeanでGreenな事業をいかに構築するか、その過程に立ちはだかる壁やそれをどう乗り越えていくかについて学びます。

ハンガーを売場什器ではなく、物流手段という機能として捉え、1本120円のハンガーを持つのではなく、1回あたり40円のリースとして利用するという発想の転換により、継続的事業として運営できるようになりました。

こうして百貨店統一ハンガーリサイクルシステムの成り立ちを見てきますと、LeanでGreenな事業づくりには、

■ お客様が環境負荷低減の価値を認め、適正な対価を支払う
■ ユーザ、流通、メーカ、事業者の多くのプレーヤーが関わるため、皆にメリットが出るようにする
■ 業界全体への拡がりを考える
■ お客様の啓蒙、商慣行の変更、デファクトスタンダード化など、単なる製品の販売では終わらない仕組みづくりの要素が強く、収益化まで時間が掛かるので、それを支える資本体力

などが必要と考えられますが、自身のベンチャー企業経営の経験を通じても、こうした技術的な要素よりも、最も大きいのは、大変な仕事をやり抜く事業者の志と、利害関係が錯綜するユーザ、流通、メーカ、事業者各段階のプレーヤーに、自社のエゴを捨て、その志実現に協力してくれる人がいるという「人」や「縁」の要素が大きいと感じます。

今回のハンガーリサイクルの成り立ちを知り、改めて、事業は儲からなければ成り立ちませんが、それだけではつまらない。志がなければ、やる価値がないと感じました。

「経営は運」とよく言われますが、志の実現に協力してくれる人との出会いという「縁」も運の一つだからでしょう。そして、その運を呼び寄せるものに、志があると思います。

<参考文献>
1.日本コパック株式会社ホームページ
2.「循環物流実務経験を踏まえての『物流環境管理士』の現状と今後の方向性」第12回ロジスティクス懇話会 2006年6月17日 日本本コパック株式会社 物流環境管理士会会長 柳橋裕正氏講演資料

※以上は、掲載企業からの情報や一般に公開されている情報を基に、参考情報として、弊社の視点で編集したものです。掲載企業との取引や契約については、あなたの判断に基づき行って下さい。掲載企業との取引や契約についてのトラブルについては、弊社では一切責任を負いませんので、あらかじめご了承下さい。

※本稿は、弊社が発刊している「環境調達.com」の記事を編集・加工したものです。「環境調達.com」は、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例などを紹介しています。貴社の事業、製品、サービス、オペレーション開発の参考にして頂ければ幸いです。最近の記事のバックナンバーの閲覧やご購読は、www.samuraisourcing.com/service/green/green/greensourcingcom.html にて行えます。)

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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