私たちは自分の「仕事」が「労役」化してしまう引力に常にさらされている。そうならないための最大の処方箋は、力強い楽観主義を持つことである。
この傾斜という負荷に対し、抵抗をやめることは基本的にラクです。
しかし、そのラクの先に楽園はありません。
逆に、私たちは「仕事」という傾斜を上っていく努力をする限り、
何らかの成長や喜びを得ることができます。
(しかし、その努力の先に楽園が必ず待っているわけでもありません。
これがこの世のトリッキーなところです。
しかし、その傾斜を上ろうとする過程こそが幸福であると私は思っています)
仕事という傾斜に対し抵抗をやめれば、
そこには「労役」という別の世界が待ち受けています。
この世界に入り込んでしまうと、ほんとうにツライです。
ネガティブ回路が増幅して脱出も難しくなります。
昨今、社会問題として大きく取り上げられるワーキングプアの問題などは、
この労役の回路から抜け出せない人びとの問題でもあります。
(これは個々人の意識・努力の要因だけでなく、社会制度の要因も考えねばなりません)
その仕事を労役にしないために、
そして現状の仕事をよりよい仕事にするために、
私たちは力強い意志的な楽観主義というものを持ちたい。
もちろんそれだけで、難しく入り組んだ個々の仕事問題が解決できるわけではないが、
楽観的意志を持つことが全ての始まりとなる。
労役への引力に身を任せてはいけない、抵抗せよ、と言いたいのです。
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【仕事の基本概念を持つ】
2009.08.20
2009.07.26
2009.07.18
2009.07.11
2009.07.08
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。