【仕事の基本概念シリーズ1】私たちは「仕事」という単語をいろいろな意味で使う。仕事とは、その人の能力・関心・価値を表現する営みである。
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「この伝票処理の仕事を明日までに片付けておいてほしい」、
「営業という仕事の難しさはここにある」、
「課長の仕事はストレスがたまって大変だ」、
「彼が生涯にわたって成し遂げた仕事の数々は人びとの心を打つ」、
「そんな仕事は、プロの仕事とはいえないよ」、
「あの仕事ができるのは、日本に10人といないだろう」――――。
私たちは、このように日ごろ職場で「仕事」という言葉をよく使う。
働くことの根幹をなすのは、この仕事という基本単位だからでしょう。
仕事は短期・単発的にやるものから、長期・生涯をかけてやるものまで幅広い。
また、自分が受け持つ大小さまざまの仕事に対し、動機の持ち具合も異なるものです。
やらされ感があって、いたしかたなくやる仕事もあれば、
自分の内面から情熱が湧き上がって自発的に行なう仕事もある。
そうした要素を考えて、仕事の面積的な広がりを示したものが下図です。
明日までにやっておいてくれと言われた伝票処理の単発的な仕事は、
言ってみれば「業務」であり、業務の中でも「作業」と呼んでいいものです。
たいていの場合、伝票処理の作業には高い動機はないので、
図の中では左下に置かれることになる。
また、一般的に中長期にわたってやり続け、
生計を立てるためから可能性や夢を実現するためまでの幅広い目的を持つ仕事を
私たちは「職業」と呼ぶ。
その中でも、
営業の仕事とか、広告制作の仕事、課長の仕事といった場合の仕事は、
職業をより具体的に特定するもので、「職種」「職務」「職位」です。
「生業・稼業」や「商売」は、その仕事に愛着や哀愁を漂わせた表現で、
どちらかというと生活のためにという色合いが濃くなります。
さらに仕事の中でも、内面から湧き上がる情熱と中長期の努力によってなされるものは、
「夢/志」や「ライフワーク」「使命」あるいは「道」と呼ばれる。
そして、その仕事の結果、かたちづくられてくるものを「作品」とか「功績」という。
「彼の偉大な仕事に感銘を受けた」という場合がそれです。
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私がよく引き出す『3人のレンガ積み』の話をここでも用いましょう。
中世ヨーロッパの町。とある建設現場に働く3人の男がいた。
そこを通りかかったある人が彼らに、「何をしているのか」と尋ねた。
1番めの男は「レンガを積んでいる」と言った。
2番めの男は「カネを稼いているのさ」と答えた。
最後3番めの男が答えて言うに、「町の大聖堂をつくっているんだ!」と。
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【仕事の基本概念を持つ】
2009.08.20
2009.07.26
2009.07.18
2009.07.11
2009.07.08
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。