仮説構築の技術(3)~フェルミ推定による定量的推論

画像: Iwan Gabovitch

2015.07.22

仕事術

仮説構築の技術(3)~フェルミ推定による定量的推論

家弓 正彦
株式会社シナプス 代表取締役

前回は、将来予測の技術をお話ししました。 しかし、将来はおろか現在のことですらわからないことだらけですよね。 ということで、今回は特に定量的な推論の技術「フェルミ推定」について お話をしてみたいと思います。

■ グルーピング
  異質なセグメントを分解して考えます。(首都圏とローカル)

■ 因数分解
  影響する変数によってい因数分解(公式作成)

■ 変数の代入
  各変数に数値を代入

これで、答えは出るわけですが、それではフェルミ推定の本質は
まだ半分しか理解したことにはなりません。

次のステップとしては、

■ ボトルネック探索

ここでは、代入した変数のうち、最も「不確定」で、かつ「インパクトの大きい
変数を特定します。
つまり、ここまでのロジックの最大のウィークポイントですね。

これをちゃんと見極めて、その変数に注力して検証することで、
ようやく「確からしい仮説」が見いだされるわけです。

つまりフェルミ推定は、ポイントとなる検証論点を明確にして、
最も効率的に、かつエネルギーをFocusして、
確からしい仮説を導き出すための技術なんですね。

ちなみに、フェルミ推定は、
「Back of Envelope」と呼ばれます。
つまり、封筒の裏ぐらいでチャチャっと簡単な計算をして、
大まかなアタリをつけることを目的としているわけです。

以前のブログで紹介した「仮説構築の基本原則」を思い出してください。

「Quick & Dirty」


まさに、フェルミ推定は仮説構築の基本原則を踏襲しているわけです。

と、まぁ、今回は定量的な話でしたから、
数字嫌いの方にはちょっとツラかったかもしれませんね。

次回からは、定性的な仮説の話に入ります。
もうちょっと身近な話になると思いますので、お楽しみに!

株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦

(初回2009年4月2日掲載)

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家弓 正彦

株式会社シナプス 代表取締役

マーケティング戦略を中心としたコンサルティング、マーケティングに特化した教育プログラムの提供を行っています。

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