第4章 人は、頼られた分だけ成長する 資料作りが得意なリーダーがいた。 マネージャーは、いつも彼に資料作成を任せていた。 早く、正確で、質が高い。 誰よりも仕事ができる。
第4章
人は、頼られた分だけ成長する
資料作りが得意なリーダーがいた。
マネージャーは、いつも彼に資料作成を任せていた。
早く、正確で、質が高い。
誰よりも仕事ができる。
当然の判断である。
組織としても、最も効率的な選択に見える。
だが、その組織は数年後、
年々上がっていく目標に対応できなくなった。
理由は単純だった。
仕事が「一人の能力」に依存していたのである。
そのリーダーが頑張れば回る。
しかし、それ以上は伸びない。
組織の成長は、そこで止まってしまう。
私は、彼に一人の若手をつけた。
そして資料作りを「教える側」になってもらった。
最初は時間がかかった。
むしろ、一人で作ったほうが早かった。
だが、数ヶ月後、
その若手は資料作成のプロになった。
二人目のプロが生まれたのである。
すると何が起きたか。
速度は倍になり、
精度も安定し、
組織全体の業務効率は大きく上がった。
結果として、
チームの売上は倍増した。
さらに重要なのは、
そのリーダー自身である。
もし、あのとき部下を持たず、
仕事を抱え続けていたらどうなっていただろう。
仕事は増え、
負担は増え、
やがて疲れ果てていたかもしれない。
そしてある日、
こう言っていたかもしれない。
「もう限界です」
そうなれば、話題は育成ではなく、
退職の問題になる。
先手を打てば、
それは育成の話になる。
だが、手遅れになると、
それは退職の話にすり替わる。
人は、頼られた分だけ成長する。
そして、任された分だけ責任を覚える。
育成とは、
火事が起きてから消す消火ではない。
火事が起きないようにする
防火の営みである。
研修革命 ―― 人は「教えて」育てるな。「任せて」育てよ
2026.03.01
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2026.03.12
2026.03.12
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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