2007.07.17
『トップ・オブ・マインド』
増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役
「時代が求めるパーソナルブランド」第4弾 バイネームで指名された時の嬉しさ、感動、充実感は忘れられない。仕事をしていて“本当に良かった”と思える瞬間だ。 ブランド認知の観点から、そのポイントを探ります。
では、アメリカ・メジャーリーグで活躍する現役の日本人選手といえば、何人の名前が浮かぶであろうか?
イチロー、松井秀樹、松坂大輔、城島健司あたりまでは、名前が挙がるかもしれない。
今年のメジャーリーグ オールスターゲームに選出された岡島秀樹、斉藤隆、あるいは39歳でメジャーリーガーとなった桑田真澄あたりになると、想起されにくくなってくる。
最初に思い浮かぶ
「ブランド再生」をさらに尖らせて、
ある特定の領域やテーマにおいて、“最初に”思い浮かべるブランドを「トップ・オブ・マインド」という。
携帯音楽プレーヤーといえば「iPod」
カフェといえば、スターバックス
高級腕時計といえば、ロレックス
男子ゴルフプレーヤーといえば、タイガー・ウッズ
チョイワルオヤジといえば、ジローラモ
スピリチュアルといえば、江原啓之
などは、ほとんどの方のトップ・オブ・マインドではないだろうか。
バイネームで選ばれる人は、自分のフィールドや領域において、トップ・オブ・マインドである可能性が高い。
日本人メジャーリーガーのトップ・オブ・マインドは誰だろう?
昨年オフから今年にかけての主役は、60億円の契約金が話題となった松坂大輔だったかもしれない。
今年のメジャーリーグ オールスターゲームを観て、
「やっぱりイチロー」だと思った。
イチローにとって、今年のオールスターゲームは、
7年連続で出場した
3打数3安打であった
MLBオールスター史上初のランニングホームランを打った
MLBオールスターで日本人として初めてMVPを獲得した
という足跡を残したことになる。
ただ、ランニングホームランはイチローとしても想定外だったようで、インタビューの様子からはイチローの興奮と喜びが伝わってくる。
これをパーソナルブランディングの観点から考えると、
ランニングホームランが大リーグ史上初であることに加え、
「打って走れる(守れる)」という“イチローらしさ”を痛烈に表現したパフォーマンスとなったことに意味がある。
会場となったサンフランシスコのスーパースターであり、希代のホームラン王として注目されていたバリー・ボンズには出来ない芸当だからだ。
イチローのパーソナルブランドが輝きを増し、
「日本人メジャーリーガーといえば、やっぱりイチローだ」という印象を私の心の中に刻み込んだ。
私の意識の中では、昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が影響しているようにも思える。
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増田 崇行
株式会社クエストコンサルティング 代表取締役
2006年5月に株式会社クエストコンサルティングを設立しました。 組織人事領域におけるプロデューサーとして、クリエーターとのコラボレーションによりユニークなサービス、ビジネスを開花させてきました。今後も「Quest for the Human Brightness」をコンセプトとして、インパクトのあるサービスを開発しご提供することで、人と組織の本質的価値の向上に貢献できたらと考えています。