朝日放送の深夜の人気バラエティー番組「アメトーク」。ここで生まれた『家電芸人』。番組最高視聴率を獲得するとともに、リアルな家電流通販売店頭からとても評判が良いようだ。 「家電」×「芸人」=そこには、テレビの新しいPR手法がある。 次に生まれてきそうな通販コンテンツの予感がある。 『家電芸人』は、ビジネス的にあなどれない。
番組の内容自体は、なんてことはない。
ペナルティーのヒデ、品川祐、劇団ひとり、土田晃之、チュートリアル徳井、TKO木本、関根勤ら芸人がひな壇に並んで各種家電の特性や使い方&思い入れを、司会者である雨上がり決死隊の2人と観客に熱くプレゼンするというもの。
しかし、この番組企画は、直ぐにブレイク。
2008年6月19日放送回では、番組最高視聴率となる15.2%を記録している。その後も、年末の特番に『家電芸人』が組まれるなど、その需要は高い。
番組効果は、実際に、リアル家電流通店頭でも現れていて・・・ネット内では、『家電芸人』の市場的影響が語られ出している。顕著なのを拾い出してみると・・・
「アメトーークの 「家電芸人」 は馬鹿にならない」
世の中が不況不況とは言いつつも家電量販店の花形の商品はまだまだ薄型テレビを始めとする黒物家電が人気なのですが、今日のテレ朝のスペシャル、アメトーークの 「家電芸人編」 なのですが、実はアレの影響って凄いんです。
私とか土日にお店とかに販売応援とか行くんですけど、今までで2回程 「家電芸人」 を放送してるはずなんですが、放送があった週の土日って 「テレビ見たんですけど、~の」 って言ってくる客がメチャクチャ多いんですよ、いやマジで。
私の専門が音響関係なんで売り場にいると、最近とみによく言われるのが 「ヤマハのYSPってどれですか?」 っていう質問。 しかも、結構な比率で女性が言ってくるんですな。
この商品って家電芸人の時にチュートリアルの徳井さんが話されてた商品なのですが、お客がホームシアターの商品を名指しで言ってくるってのは凄い事なんです。
恐るべきPR効果である。プロダクトプレイスメント=テレビ番組や映画の中で企業の商品を登場させる宣伝広告の方法が従来のテレビCM広告に変わる、新しいマーケティング(宣伝広告)の方法として注目が集まっているが・・・。こんなに直接的なバラエティ番組が成立するとは。
成功の要因をいくつか考えてみる。
1、身近なネタ×身近な芸人
テレビの視聴者とテレビのタレントを直接結ぶネタって、そう多くない。「グルメ」だったり、「温泉」だったり、体験モノのネタはあるにはあるが、そこらへんは使い古された感がある。
しかし、「家電」は、次から次へと新しいモノが生まれてくる。さらに、「家電」を通して、その芸人の暮らしがイメージできる。目の前にあるテレビを、テレビのタレントが、その中で熱く語る。考えてみたら、こんな直接的で、親近感の湧く組み合わせはない。
「ガンダム芸人」や「ベッキー大好き芸人」など、それはそれでマニアックで面白いのだが、「誰でも記になる」という点では、『家電芸人』には、敵わない。
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私的マーケティング論
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。