「鼓の形」という概念を知っていますか?名前はどうでもいいですが、その指し示す概念を知っていますでしょうか?今日は、そら、あめ、かさを知った上で、より効果的に使うための「鼓の形」の解説です。
以前に、そら、あめ、かさについて書きましたが、コンサルティングの基本アプローチとしては、現状を把握して、意味合いを見出して、打ち手を考えるという、一連の流れがあります。
以前の記事はhttp://www.insightnow.jp/article/1059ですね。
ある論点に対して、解を出す場合、当初は論点をひたすら細かく分けていきます。
一番大きな論点が、当社がもっと儲かるためには?という論点だったとして、どこを目指す、ターゲットとなる儲けの指標と量は?という論点と、ビジネスモデルをどう改善する?という論点と、それを支える企業のシステムと体制は?という論点に分かれたりします。(だいぶざっくりです。ごめんなさい。)
ターゲットとなる儲けの指標にしても、キャッシュフローという論点と、ROIという論点と、利益という論点に分けたりしますよね。
検討の背景と目的次第で論点の分かれ方は変わりますけど、まあ、ひたすら細かく分けて、ファクトを集めつつ状況を掴んでいきます。
この場合の目的はあくまでもっと儲かるためには?で、それに照らして物事を分けていきますね。
このフェーズでは、ひたすら分かれていって、どんどん細かく、ロジックツリーが限りなく裾野が広がる感じになります。まあ、どこまでやるかは時間制限によりますけどね。
で、そこから意味合い、雨を見出していく。
「このファクトだと、これから雨がふりそうだ」、という出掛けたい人にとっての意味合いを見出していきます。儲けたいという目的を持った人にとって、これらのファクトから考えると、意味合いは?というところを出すのですがそれを「エイヤー」と一気に出すわけではありません。
いきなり、雨がふりそうだ!にはもっていきません。
1つ1つのファクトに意味合いを出します。丁寧に細かく。現状のROIが150%だったとして、自社のこれまでの施策や、顧客の財務状況、競合の伸びから考えると、現状は適正な数字を達成できているのではないか?とかね。1つ1つのファクトの意味合いの関係性を紡いでいきます。
現状のビジネスモデルを見ていくと、たとえば、5Fで見てみると、サプライヤーへのプレゼンスは強固でサプライヤーの収益もそれなり、だから供給的に問題はない。ニーズは固いが、代替品に食われている部分があるとか。そして5Fを見て意味合いを統合していくと、今後もしばらくは持ちそうだ、とかね。
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2008.10.14
2008.10.19
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。