見出しや記事だけで判断しちゃいけませんよ、というお話。 とりあげた記事の見出しや記事の書き方そのものに問題がある、というわけではなく、見出しや記事だけでは伝えきれないことは沢山ありますよ、安易に「すごい!」とか「意外!」とか思わない方がいいですよ、というお話です。
であれば、大学の順位が上がるわけです。
1、2はさておき、3、4は作為的に操作し、順位を上げることができそうですね。
※最も、余りにも作為的ですと、1、2の評価は落ちるでしょうけど。
そして、上記All aboutの記事にもありますが、東大が他の大学にかなり劣っているのは3。
「東大がTOP10に入れず…」と、そこまで落ち込む必要はなさそうです。
「アンケート結果のとり方」、「順位の決め方」、「母集団の数」…などなど、順位付けされた記事が話題になるときは、必ず確認しなければいけませんね。
◆日本が世界6位、「だから学力低下していない」と短絡的に読まないように。
大学の順位を規定しているところまでは分かりましたが、残念ながら世界の順位を規定しているものが何か、まではたどりつけませんでした…
が、恐らく各国大学の順位に何らかの重みをつけ、国別対抗戦にしているんでしょう。
つまり、「規定しているのは大学の順位のとり方と同じでは」ということは推測できます。
その推測に立つと、「日本の高等学校に属する人たちの学力のあり方」とはほとんど関係ない、と分かります。
大きいのは「大学で学習する学生」ではなく「大学で教える側」の評価ですから。
また、順位を規定するものの性質、たとえば「論文の引用回数」などから、「その大学の平均値的な数値」がモノサシになっているのではなく、「その大学のトップレベルの人たちの生み出す数値」が大学の順位付けに大きな影響を与えていることがわかります。
つまり、「平均的にみんなそこそこできる」より「落ちこぼれもいるが、図抜けてできる人がかなりいる」大学の方が評価されやすい指標になっています。
日本で「学力低下」が語られるときに、「上位層は変わらずできるが、中低層のレベルがかなり下がり、学力の2極化が起きている」と言われることが多いです(僕も主観ではそう感じでいます)。
こんな見方からも、今回のデータは、日本の学力低下問題とはほとんど関係がないこともわかります。
興味があるデータは、やはりしっかり読み込まないとダメですね。
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