今回は、お客様に対するヒアリングのプロセスとヒアリングテクニックである「SPIN」、そして価格をどう上げるのか?というバリューアップについてご説明差し上げます。
コーチングや、カウンセリングでよく言われるのは、傾聴技術ですが、買わないほうに傾聴してはいけません。短時間で高価格で成約するように導きながら傾聴する必要があります。
「僕なんかがベンツを買うのは身の程知らずって言われるかもしれませんけど」とおっしゃるお客さんに、
「そうですよねー」と相槌を打つベンツディーラーさんはいませんね?
共感を示すために「身の程知らずですよねー」とバックトラックして言ってはいけませんよね。
そんなことを言われたら、買いません。
「いえいえ、そんなことありませんよ」「お似合いですよ」とにこやかに言ってあげると相手は喜びます。この傾聴の仕方の違いによるコントロールがわかりますか?
このあたりの感覚は非常に重要ですね。
さて、実はもうSPIN技法は使われています。もう、問題質問に入ってしまっています。ごめんなさい。
今回はSPINのSが飛ばされて、いきなりPから入っています。既にお客様から問い合わせがあった前提でお話しをしているからですね。
Sはシチュエーションを聞く質問です。現状質問と呼ばれるものです。なんらかの撒き餌を巻いて集客している場合は、いきなりお悩みについて聞きますが、相槌を適切に打っていれば現状がなんとなく把握できてきます。お客さんも喋ることで現状が整理される。
見込み客を集めるプロセスがかっちりできている場合は、そんなに力を入れて現状質問をする必要はありません。
次はPです。これはプロブレムクエスチョンの略ですね。そのお悩みというのは、一体どんな問題なのか?を認識してもらいます。「お困りのこと、お悩みのことは?」と聞いて、「それって問題ですよねー」といった相槌を打てば、お客様はこの状況が問題であるという認識を固定化してくれます。
次はIです。インプリケーションクエスチョンの略です。これは示唆質問といって、この問題を放置しておくと大変なことに!というように想像してもらうための質問です。「この問題がすぐに解決できないと、こんな問題にもなりかねませんよね!」といった感じです。あんまり脅すのもちょっと品性の問題になりますけどね。
ただ、ここで膨らませることができれば、お客さんは問題がすごく大きいという認識をしてくれて、より高い価格付けが可能となります。
そして、Nは、解決質問。解決したとしたら、こんなに素晴らしいことになる!というイメージを抱いてもらうための質問です。「この問題が解決すれば、きっとこんなによくなりますよ!」ぐらいでしょうか。
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セールスプロセス改善
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。