高層ビルに住むだけで三半規管がおかしくなったり、怖さを感じられなくなったり、 うーんどんなもんなんでしょ。
世の中の住宅が、マンションという形で高層化されてずいぶん経ちましたね。
最近では30階とか40階建てみたいな超高層マンションが、法律の改正で建てられるエリアが広がって、都心のみならず主要なベッドタウンにもどんどんと乱立してます。景色がよいですから皆さんこぞって入居しているようですが、今まで地べたでしか生活をしていなかった人間がありえない環境下で生活するということに問題はないのでしょうか。
例えば船酔い現象。超高層マンションの上のほうに住んでいると、いつもユラーリユラーリ揺れています。体に感じるかどうかの微量の揺れなんですけどね。これが困ったもので人間の体のバランスを計る三半規管を狂わすわけなんです。ようは車酔いとか船酔いと同じような感じなんでしょうけど、今度は揺れに慣れてしまってなにも感じなくなってくると、逆に揺れのない地上に降りたときに体がおかしくなります。
船舶で長期間働く人なんかはこういう感覚から体の調子を崩すことがあります。普通に家で生活しているだけなのに、こういうリスクを負わなければならないのはどうなんでしょうかね。
ちなみに、通常の状態ではないですが、欠陥住宅などで床が傾いた状態で生活している場合も、同じような体の不具合が起こりますから気をつけましょうね。
船酔い効果は具体的に体に起こる現象ですが、心理的に働く弊害もあります。それは高所平気症。生まれたときから高層マンションで生活している人の中には、高いところに居ることの恐怖心がまったく無い人がいるんだそうです。まあそれだけなので、あまり弊害は無いんだろうなーとも思うんですけど、本能で恐怖心を感じられないということは、思わぬ事故につながるんじゃないかと思います。
そういえば、高層マンションのベランダの手摺に登って遊んでた小さな子供が、落下して死亡したなんてことがありました。
事件があったとき、ニュース番組などではベランダの手摺の構造とかばっかりが論議されて、じゃあ登れないようなベランダ手摺にしなければいけませんね、というような
結論に達していたように記憶しています。でも、本当に怖いのは、きっと何も怖さを感じずに登っていった子供の心理状態ですよね。
うちの息子は地べたの上で育っていますが、高いところとか海辺とか、すごい怖がって近寄らないですよ。特に教えたわけでもないですからこれは本能なんだと思います。身の危険を察知する本能。
なんかこういうの、高さだけじゃなくていろんなところであるんでしょうね。駅のホームとか、道路とか。時々駅のホームをフラフラと歩いている小さな子供がいますね。お母さんが手を離すとその途端線路に向かって歩き出す。ワーって走り出す子もいますね。
なんかあういうのを見てるとこっちがドキドキしてしまいます。
ありえないような子供の事故が最近特にたくさんありますもんね。
僕は、危険を感じさせないように親が過保護に過保護に育てた結果、危険を知らない危険な子供が出来上がったのではないかと推測してます。