ビジョンとは、経営者・経営陣の「夢」や「理想」であると同時に将来のある時点における「実現可能な将来像」、「実現すると思われる企業像」を表す。
ビジョンの表明は、ビジョンに対するコミットメント(思い入れ、責任、専心)を明確にすることにもなる。
経営者などリーダーにビジョンが求められているが、ビジョンを明確に表すこと
が出来ない経営者が多いのは無理のないことなのかも知れない。
過去の経験や一時の思い込みに基づく意思決定では社員に対する行動内容の指示や結果の強要に終わってしまうだろう。ビジョンを示すためには、外部環境と内部環境に対する情報とその分析が不可欠である。自己の意思を表明すること、組織を主導するようなリーダーシップを発揮することに慣れていない経営者、周囲の共感を得ない経営者、行動に制約がある大組織などにおける経営者にとってビジョンを描くことは困難な作業だろう。
一般的に、組織の中で重要な経営判断を下したり、ビジョンを表明するのは管理職となる40代、50代になってからである。経営者としての訓練を受けていない、あるいは、そのような機会が与えられていない管理者がビジョンを表明するのは困難なことだろう。企業組織、業界や社会の構造や文化が責任の所在を曖昧にして、経営のトップが明確なビジョンを持つことを妨げてきたという根本的な問題もあるだろう。
ビジョンとは、外部環境と内部環境の分析、経済や社会の動向を見極める力、リーダーシップ、行動力、コミットメントなどによってもたらされる。
ビジョンとは、夢や理想を本気で追求する行動力、リーダーシップ、実際の行動と行動へのコミットメント、そして、そのような継続的な経験や訓練によって研ぎ澄まされる能力によって、多くの場合、直感的にもたらすものだと言える。
【V.スピリット No.3より】
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