農業は百年の計:片野学先生の話

画像: 南阿蘇村おあしす米生産組合

2025.08.07

ライフ・ソーシャル

農業は百年の計:片野学先生の話

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/工業的に単位面積当たりの効率的収穫増を図るなら、それだけカネと手間をかけなければならない。だが、片野先生は、雑穀や豆類との混植陸稲、それどころか雑草放置の無耕作を語っていた。/

くわえて企業化、組合化するにしても、そもそも「農業」そのものの発想を大きく転換する必要がある。工業的に単位面積当たりの効率的収穫増を図るなら、それだけカネと手間をかけなければならない。だが、片野先生は、雑穀や豆類との混植陸稲、それどころか雑草放置の無耕作を語っていた。もちろん生産効率は落ちる。だが、衰退する農村で、水田以外の山間部にも面積を広げ、作業や肥料のコストを下げれば、総計の生産量や収益は増やせる。もちろん理想論だけどね、でも、自然には自然の力がある、それを大切にしないと、と、研究室で炊いた雑穀米を昼に出してくれながら、楽しそうに語っていた。あの先生は、ずっと先を見ていた。


純丘曜彰(すみおかてるあき)大阪芸術大学教授(哲学)/美術博士(東京藝術大学)、東京大学卒(インター&文学部哲学科)、元ドイツマインツ大学客員教授(メディア学)、元東海大学総合経営学部准教授、元テレビ朝日報道局ブレーン。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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