コロナ禍を経て、変動性や不確実性が増すVUCA時代が到来しました。VUCAとは、予測困難な未来を表す言葉です。子育てと管理職の両立に奮闘する中、どのように「正解のない世界」で自分らしく生き抜くべきか。新たな視点と実践的なヒントをお届けします。
つまり、私にとっては正解かもしれないが、他者にとっては正解ではないという視点を持つということなのです。
実は、正解を求め続ける生き方というのは、精神的な苦しさを伴うものです。
というのも、絶対的な正解というのは存在しないからです。
私は、33歳の時に第一子を生後29日で亡くしました。その時に「生きている意味はあるのだろうか」と私は自分に問うようになりました。そして精神的に不安定な日々が続きました。
当時の私は「正解」を求める権化でした。
生きている意味が見つかれば、私は楽になれると考えました。ですが、子どもを亡くしたことで、母親になる夢を絶たれ、私は生きている意味を全く見出せませんでした。
それどころか、街中で妊婦を見ては悲しくなり、乳児を連れた家族を見れば「なぜ私には子どもがいないんのだろう」と涙を流しました。
「子どもを亡くし、未来への希望を亡くした私には何もない」
それが当時の気持ちでした。
やりきれない気持ちに何ヶ月も支配されました。
自分の運命を呪いましたし、「なんで私の人生はうまくいかないの?」と自分を責めました。
正解のない世界での自分の在り方
そんな中、同じ経験をしたある男性の言葉が胸に刺さったのです。
「無理に心の整理をしようと思わなくていいんだよ。」と。
その言葉を聞いた時、「ああ、もうこのままでいいんだ」と思ったのを覚えています。私は、子どもを亡くした自分を受け入れられず他人を羨んでいたのでした。
さらに羨んでいる自分が情けなくて、悔しくて。
「本当は私にだって、子どもを抱いている幸せな未来があったのに」と、手に入らない未来を手に入れようともがいていたのでした。しかし、「無理に心の整理しなくていい」と言われた瞬間に、「このままの人生を受け入れよう」と心から思えたのでした。
私にとっての正解は「結婚したら子どもを授かること」だったのです。
確かに、子どもが亡くなった、という事実は変わりません。
妊婦や乳児を連れた家族連れをみて「悲しい」という気持ちも変わりません。
ですが、そういう自分を「仕方ないよね」と受け入れることができるようになって、別な人生を考えることができるようになったのです。
自分らしい人生を選ぶ勇気
それは、子どものいない人生を受け入れるというものでした。
そのおかげで「私が自分の人生を生き切るにはどうしたらいいのか」という方に考え方をシフトしました。
子どもがいようがいまいが、「永嶋泰子」という人間の人生は続いていきます。
その中で、最期の瞬間に「この人生でよかった」と思える生き方をすれば私の人生は意味があったのではないか、と。
仮に正解があるとすれば最期の瞬間に、「私という人生を歩んで良かったと思えた」ときなのかもしれません。
「正解」は、最期の最後まで誰にもわからないもの。
これからの時代に求められているのは、「自分らしい生き方」にシフトしていくことなのです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。あなたの人生の参考になれば幸いです。
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2010.03.20
2015.12.13
「感動の先にビジョンがある」を理念として、ビジョンを持って目標を実現する「3ヶ月メソッド」を考案。 33歳で第一子を亡くし逆境から立ち直った経験をもとに、アメブロ、インスタグラム、Facebook等で継続的に発信を行なっている。 人の強みをみつけることを強みとし、イベントやコンテンツ制作のプロデュースなどを得意とする。 ▼アメブロ https://ameblo.jp/moharinayasuko ▼インスタグラム https://www.instagram.com/hanayasuko_1030/ ▼Facebook https://www.facebook.com/nagashima.yasuko