正解のない時代を生き抜く~VUCA時代に求められる新たな視点

2024.09.02

組織・人材

正解のない時代を生き抜く~VUCA時代に求められる新たな視点

永嶋 泰子

コロナ禍を経て、変動性や不確実性が増すVUCA時代が到来しました。VUCAとは、予測困難な未来を表す言葉です。子育てと管理職の両立に奮闘する中、どのように「正解のない世界」で自分らしく生き抜くべきか。新たな視点と実践的なヒントをお届けします。

安定神話の崩壊〜コロナがもたらした現実

正解のない時代を生き抜くスキルを持つことが、いま私たちに求められています。

コロナを経て「正解のあること」「安定していること」「絶対的なこと」だと思われていたことがガラガラと音を立てて崩れていきました。

例えば、安定した運賃収入を得ていた鉄道会社。安定した経営だからこそ会社がなくなることはないと誰もが思っていました。しかし、盤石な経営基盤を持ったと思われた鉄道会社が、コロナにより存続の危機に瀕したことは記憶に新しいところです。リモートワークが一般的になり、安定した運賃収入を提供する通勤客が減りました。私自身、1車両に乗客3人という新幹線に乗ったこともあります。さらに、高齢化が追い打ちをかけています。運転手不足など人手が足りないことで減便を余儀なくされています。たった4年の間に、安定した経営を誇っていた鉄道会社は、存続の危機に見舞われる不安定な会社に転落しました。

誰がこんな未来を想像したでしょうか。

ですが、これが2024年の現実なのです。

VUCA時代における挑戦

「正解のあること」「安定していること」「絶対的なこと」は幻想に過ぎなかったのです。

では、私たちはどんな時代を生きているのか?

それは「先の見えない」時代です。

このところ、VUCA(ブーカ)という言葉を聞くようになりました。

VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとった言葉で、目まぐるしく変転する予測困難な状況のことです。

経済が右肩上がりでなんでも売れる時代は、30年以上も前に終わりを告げました。しかし、私たちはかつての経済的な成功体験から抜け出せずに、いまももがいています。

失われた「30年」と言われることがありますが、失われたのは経済的な成功体験だけでなく、「未来を描く」チカラも同時に失われたように思われます。その結果、日本は長い停滞時期を経験し続けているのです。

その原因は、たった一つの「正解」を求める私たちの思考にあります。

経済がグローバル化していく中で、たった一つの「正解」というはあり得ません。世界には多様な民族があり、多様な文化があり、ある地域では「常識」であったとしても、別な地域では「非常識」ということが起こりうるからです。

そこで、提案したいのは、たった一つの「正解」を探し求めるのではなく「正解はない」と割り切ることです。

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永嶋 泰子

「感動の先にビジョンがある」を理念として、ビジョンを持って目標を実現する「3ヶ月メソッド」を考案。 33歳で第一子を亡くし逆境から立ち直った経験をもとに、アメブロ、インスタグラム、Facebook等で継続的に発信を行なっている。 人の強みをみつけることを強みとし、イベントやコンテンツ制作のプロデュースなどを得意とする。 ▼アメブロ https://ameblo.jp/moharinayasuko ▼インスタグラム https://www.instagram.com/hanayasuko_1030/ ▼Facebook https://www.facebook.com/nagashima.yasuko

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