今回のコラムでは、BtoBコンテンツマーケティングで必要は4つのコンテンツについてご紹介する。
「検索目的の決定権」とは?
「検索目的の決定権」とは、「購買につながる検索」なのか「購買するつもりのない検索」なのかを決めることができる権利のことである。言い換えれば、何かの製品・サービスを購入することによって自分の課題を解決したいのか、何も買わずに解決したいのか?を決めることができる権利と言える。
この権利は、検索する前に発生するため、検索者にある。加えて検索する行為そのものは、無料であるため、検索者のほとんどが、「購買するつもりのない検索」であることが多い。
しかし、「購買につながる検索」をする検索者も、「購買するつもりのない検索」をする検索者も、見込み客であることには変わりがない。そのため、「購買につながる検索」なのか「購買するつもりのない検索」なのかにあわせて、コンテンツを提供する必要があるのだ。
「欲しい情報の選択権」とは?
「欲しい情報の選択権」とは、検索者が検索によってどんな情報が欲しいのかを選ぶことができる権利のことだ。課題解決コンテンツの場合、大きく2つの選択肢がある。
1つは、課題を解決する具体的な方法・手順が明記されている「手順型のコンテンツ」である。もう1つは、課題を解決できる「あらゆる方法の選択肢」がまとめられている「網羅型のコンテンツ」である。
わかりやすくするために、検索者が飲食店の店長であると想定し、「売上アップ」が課題の場合で考えてみよう。
検索者の課題は「売上」であるため、「手順型のコンテンツ」の場合は「売上のあがるチラシの作り方10の手順」のようなコンテンツを欲しがり、「網羅型のコンテンツ」の場合は、「飲食店が売上をあげるための10の方法」というようなコンテンツとなる。
「手順型のコンテンツ」の場合、検索者の頭には「ある特定の手段」しかなく、その手段を活用した具体的な方法が知りたいということになる。つまり、売上をあげる「チラシ」の作り方そのものに興味があるのである。
逆に「網羅型のコンテンツ」の場合は、「売上を上げるにはどういう方法があるのか?」を知りたがっており、「こういう売上アップの方法もあるのか」と新しく「気づく」ことがコンテンツの成果となる。
情報の深さ(手順型)か広さ(網羅型)かというような言い方もできるだろう。
どちらにせよ、「手順型のコンテンツ」を好むか「網羅型のコンテンツ」を好むかの選択権は検索者にある。場合によっては検索していて、「チラシでここまでできるのか」と気づくこともあれば、「チラシ以外にもいろんな方法があるのか」と気づくこともあるだろう。これが、「コンテンツ」の面白さでもある。
次のページ2つの権利から導き出される4つのコンテンツ
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2023.04.13
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株式会社ALUHA 代表取締役社長
BtoBマーケティングコンサルティングを展開。大手IT企業、製造業を中心に、伴走型コンサルティングを展開中。リソースを効率的に活用し、最小限の工数で効果を最大化するコンサルが得意