金森流「ビジネスセンスを磨く」前編をお届けします。前編では、①「自分のキャリアやスキルの定期的な棚卸しとアップデート」②「バランスのとれたプロデュース力」③「人脈をメンテナンスし紹介を得る」を紹介します。
ビジネスセンス①「自分のキャリアやスキルの定期的な棚卸しとアップデート」
金森 私のファーストキャリアはコールセンターで、次のコンサルティング会社でもインハウスのコールセンター立ち上げのコンサルをしていました。その後は電通ワンダーマンに移り、ダイレクトマーケティングを中心とした広告をやるようになって、その間はコールセンターの仕事をしていなかったのでかなり久しぶりです。だいぶ様変わりしていました。ただ、その時の経験は生きていて、土地勘があるというか、オペレーターの気持ちが分かったり、スーパーバイジングのツボが分かったり、マネジメントするツボが分かったりします。あとはやはりセールスなので、「何件セールスするのであれば、何件案件化して、そのためには何件リードを取るか」といった押さえるポイントに関しては、電通ワンダーマンで営業部長をしていた時のキャリア、スキルが活きています。
猪口 なるほど、今の仕事にそれまでのキャリアが活きてくるわけですね。今回のテーマ「ビジネスセンスの磨き方」にも繋がりそうなポイントですね。
金森 振り返ってみると、ビジネスセンスを磨くためには、自分のキャリアやスキルの定期的な棚卸しが欠かせません。自分は何ができるのか。どういうことをやってきて、何ができるようになったのか。それを押さえた上で、それを今使うとしたらどういう形で活かすことになるのか、アップデートをするということです。
インサイドセールスの案件にたまたま行き当たった時も、どうやってリードナーチャリングをするか、どうやってリードクオリフィケーションをするかという情報収集はしていたので、すぐに違和感なく入っていくことができました。
猪口 アジャストしていくためにはセンスが必要で、それを磨くためには常日頃の勉強が基本ですね。
金森 案件が来た時に、「昔はやっていましたが、最近はあまりやらないんですよ」では、話が終わってしまいます。せっかくキャリアがあるのだから、棚卸ししてアップデートしておけば使えます。
ビジネスセンス②「バランスのとれたプロデュース力」
金森 大事なのはスキルだけではありません。例えばコールセンターは慢性的に人材不足で、その時に活きてくるのが「部門経営」という、部署を一つの会社と見立てて経営する考え方です。電通ワンダーマンは、人が足りないのであれば、部署の利益の中で人材を自由に採用していいという方針の会社で、私はそこで人員計画や採用をしていました。直接的なコールセンターのキャリアではありませんが、そこで培った、軌道に乗って人が足りなくなってきた時の人の手当ての仕方が活きています。
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