商社での勤務、そして経営コンサルティング会社、日本ヒューレット・パッカード社を経て、2007年にBFCコンサルティングを設立。多くの企業の事業力強化・新規事業創出支援のコンサルティングに携わっています。いまだ現役として活躍を続ける三宅さんに、イノベーションを起こすための重要なポイントについてうかがいました。(聞き手:猪口真)
1回目は「DXとは何か」というところから始めました。以前インサイトナウにも「今、巷ではやりのDXとかIoT。これって何なのか、ここではっきり整理してみませんか?」(https://www.insightnow.jp/article/11358)という記事を投稿させていただきましたが、DXというのは一つの概念であって、DXありきで事業を始めるという発想はおかしいはずです。新しい事業を始めた結果、デジタルトランスフォーメーションのように企業が変わっていく、という流れでなければなりません。「DX」「IoT」という言葉だけが先走り、それありきで話をしていてもうまくいくはずがないので、そこを最初にぶち破ります。DXは企業のビジネスモデルそのものを根底から変えるもので、製造業がサービス業にいくような話です。その下にIoTという概念があり、さらにその下にAI、ビッグデータ、RFIDといったテクノロジー群がある。まずは階層を分けて、いったん技術は置いておきます。
また、新しいものを発明するのもイノベーションですが、経済活動の中で資源、労働力、生産手段などを、今までとは違う新しいやり方でくっつけることで新しい価値が生まれ、新しい市場、ニーズが生まれる。その辺を皆で議論しながらアイデアを出し、そのアイデアが競争戦略に応じたものになっているかを考えます。
猪口 事業プランを考えたり、ディスカッションしたりするとき、元になるリソースや技術は自分の会社のものを想定するのでしょうか。アイデアは出てくるものですか。
三宅 企業秘密もあるので、当たり障りのない世の中の事象にすることもあります。要は、新しいアイデアの創出方法だけをまず学んでもらって、次にケーススタディを用意して、ワークショップを進めます。技術はあるが伸び悩んでいる中小企業が新規事業を考えるというモデルケースを作って、この会社が何をしたらいいか考えてもらいます。一つのグループに、設計の技術者、営業、品質保証、研究員、マーケッター、経営企画などいろいろな人がいて、最後には面白いアイデアがどんどん出てきました。
イノベーションはコミュニケーションから生まれる
猪口 同じ会社にいても、違う部門の人と話したり、何か真剣にディスカッションすることってあまりないですよね。
三宅 そうなんです。私が30、40代の若手に対して言いたいことは、「社外の人たちとコミュニケーションをしっかり取ることと、社内であってもいろいろな部署の人と連携してコミュニケーションを取ることで、結果、イノベーションにつながる」ということです。1人で悩んでいないで、社内外に友だちを作り、その友だちが自分のビジネスにどう生きるか意識せずにお付き合いしていれば、自然にどこかで接点があって、新しいビジネスがポンと生まれます。この研修を通して改めて思いました。
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