問題と感情を切り離すことが難しいのならば、怒った人に対してどうずればいいのだろうか。 取るべきアプローチとは。
人は本当に能力のない人に対して、本気で怒ることなどほとんどない。本来はできるはずなのにできなかったことに対して怒る。
そういう点から考えれば、問題解決の第一歩、また問題を起こさないためには、その仕事に向き合う態度だということも言えるのではないか。
これも経験上のことなのだが、問題勃発の要因の半分以上は、「期待値が分かっていない」あるいは、知っていても「そのクオリティへの本気度合いを感じていない」である。
相手の言いたいこと、主旨を理解していないのだから、問題が解決するはずがないのだ。相手の期待値を本当の意味で共有することは本当に難しいことだ。些細なことで、共有ゴールはずれる。
まずは本当に理解したいという態度をとることからしか問題解決への道はないだろう。理解したつもりになっていたのだから、そこは猛省しなければならない。
そして、自分の思いを改め、相手の本来のニーズを理解したならば、次は本当の解決策をともに考えることになる。その際、前述した①と②の解決策では、感情的な問題、根本的な信頼感は、完全に解決したとはならない。言われたことをやり遂げたところで、それは、おつかいを片付けただけにしかならず、もともとの期待値に到達するのに時間を費やしてしまっただけなのだから。
本当に問題解決を図ろうとするなら、相手の期待値を上回る解決策が必要となる。この上回るというのは、単にソリューションAのレベルが7から8に上がるようなレベルアップではないのだが、口では簡単だがそうそう見つかるものではない。
よくあるのは、問題解決のためだとして、ロジカルな思考プロセスからソリューションを次々に提案することだが、うまくいくことはそんなに多くはないだろう。ここで必要なことも、さらに良い案を一緒に探そうという態度なのだと思う。
うまくいっていない人と会うのはつらいし、しんどいことだ。信頼を勝ち取るには時間もかかる。
こうならないためにも、日ごろから、まずは相手の言うこと、相手の期待値を確実に理解いようとする態度こそが仕事の「基本のき」であることを意識しておきたいものだ。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.10.27
2010.03.20