近未来にAIが普及すること自体はほぼ自明だ。しかしその影響にはそもそも誤解が少なくない。実態がよく知られていないがゆえに過大視されがちな側面もあるが、意外と無視されている側面もある。AI利用による新サービス/製品の企画・開発をお手伝いする機会が以前から多い弊社としては、こうした点が妙に気になってしまう。
特に自分が中心的役割を担っている(と自負している)職場で、それまでなら「そんなことも知らんのか」とばかりに得意顔で教えていた相手に、実に基本的な単語を「あれだよ、あれ。なんだっけ?」と尋ねること。それは自らの老いをさらけだす行為であり職業人のプライドを打ち捨てるのに等しいと考える人は少なくないだろう(小生のように若い折から自分の「忘却力」に自信のある人間の場合には結構平気なものだが…)。
それに対し相手がAIアシスタントであれば、どんなに初歩的で基本的な用語でも、恰好をつけたい時のことわざでも、実に気軽に訊ける(実際、スマホ検索で似たようなことをやっている人も多かろう)。「恥ずかしい」という感情が起こるはずがない。
しかもしょっちゅう同じパターンの「ど忘れ」を繰り返すほど、「ほら、『あれ』だよ、何だっけ」という曖昧な問い掛けにも近未来のAIアシスタントは適切な答を返してくれよう(まるで長年連れ添った古女房のように)。
これはAIアシスタントの隠れた大きなメリットだ。中高年諸君、未来は意外と明るいようだ。経営・事業戦略
2019.11.27
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
