お笑い芸人アンジャッシュ渡部さんの不倫疑惑を文春が報じました。結果として渡部さんはすべての芸能活動自粛を発表するという、騒ぎが大きくなる前に反省を表明しています。ジャンピング土下座のごとき早技はどう影響するでしょうか。
・ジャンピング土下座
半沢直樹などで土下座が脚光を浴び、普通の土下座の上位版としてジャンピング土下座やフライング土下座、ローリング土下座といった激しいアクションを伴う土下座が動画などで上がりましたが、これはネタです。実際のトラブルでこんなことをやれば炎上することはあっても事態収拾につながることはありません。
ネタではあっても「普通の土下座を超えた謝罪」を表すものがジャンピング土下座だとすれば、文春の発売前に早くも行為を認めて謝罪、謹慎として活動自粛という矢継ぎ早に先手を打った対応は共通点はあるかも知れません、多分事態収拾にはつながらないという。
私はこれまでも「謝罪の戦略目標は事態収拾である」と主張し続けてきました。売れっ子芸能人である渡部さんが、会見など開かずに活動を自粛しても、今のネット環境下で忘れ去られるには長い時間がかかります。ご家族を抱えて無収入の生活が長期間に及ぶ事態に、果たして耐えられるのでしょうか。
渡部さんが少しでも事態を何とかして芸能活動を再開するため、確実な方法がある訳ではありません。しかしその努力はだめ元でもすべきなのではないでしょうか。謝罪会見でボロくそにけなされ、集中砲火を浴び、その上で現在まで唯一、渡部さんの文化人活動をボロくそにけなすことができる有吉弘行さんなどの援護射撃による渡部イジリなど、徹底した「位置エネルギー除去」によって、わずかながらも活動再開につながる一縷の望みはあるのではないかと思います。
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2021.08.05
2015.07.17
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。