女性読者数700万人。ファッション&ビューティのNo.1ケータイメディア「ガールズウォーカー(GW)」。当初ケータイでの物販など狂気の沙汰といわれたサイトはいま、ケータイ通販のトップを突っ走る。その成功への道のりをゼイヴェル社担当プロデューサーの石倉氏に聞いた。
最終回
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」
■マスメディアに衝撃を与えたビッグイベント
「想像をはるかに超えた反響がありました。まさか海外メディアにまで取り上げられるとは思いもよりませんでしたから」
2005年夏、ゼイヴェルは東京ガールズコレクション(TGC)を開催する。日本のファッション、中でもリアルクローズと呼ばれるデザイン性の優れたおしゃれな普段着を世界にアピールすることをコンセプトに開催された日本初のファッション「フェスタ」である。TGCは1万人以上の女性たちを集め、その圧倒的な動員力はマスメディアの注目を集めた。
史上最大級のフェスタ。この呼び方にもゼイヴェル流のこだわりがある。これまでにも日本では数々のファッションショーが行われてきた。しかし、それらはあくまでもファッション「ショー」、ごく限られた人たちのためのものであり、普通の女性が見ることはできない。ショーで発表されるファッションはトップデザイナーの新作であり、発表されたものを普通の人が買うことも、それを着ることも不可能だ。
そこにゼイヴェルはチャンスを見出した。ショーではなく、未だかつて開催されたことのないフェスタをやる。フェスタ、つまり女の子にとってのお祭りだ。
「我々はリアルクローズ(普段着として使えて、しかもデザインが斬新な高級感のある服)の日本ファッションを世界にアピールしたかったのです。つまり、誰もが気軽に買える洋服ですね。それを普通の女の子に見てもらう。ただ見るだけじゃなくて、思いっきり楽しいお祭り騒ぎに仕立て上げる。ショーを見て気に入った服があれば、客席からケータイで注文もできる」
放送作家やイベントプランナーが集まっているプロデューサー集団ゼイヴェルにとって、フェスタの企画を立てること自体はそれほど難題ではなかった。フェスタ実現のための最大のハードルとなったのは、リアルクローズを提供してくれるメーカーさんを集めること、そして女の子達が憧れるモデルを揃えることだ。
「ファッション雑誌の人気モデルは、各誌と専属契約をしています。だから違う雑誌の専属モデルが、同じショーに顔を揃えるということは基本的にあり得ないわけです」
分厚い壁をゼイヴェルは見事にぶち壊す。その推進力となったのは、着実にユーザー数を増やしていたガールズウォーカー(GW)の魅力、そして何より日本のリアルクローズの素晴らしさを世界に向けて発信したいという熱い思いだ。
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FMO第5弾【株式会社ゼイヴェル】
2008.03.11
2008.03.04
2008.02.26
2008.02.19