ナレッジワーカーが生産性を上げるにはどうするか、もう聞き飽きるほど耳にする言葉だ。 優秀なナレッジワーカーは、処理して当たり前のオペレーション仕事に時間を費やしている暇はない。貴重な時間を付加価値のない仕事に費やしては断じてならない。
ナレッジワーカーが生産性を上げるにはどうするか、もう聞き飽きるほど耳にする言葉だ。ホワイトカラーの生産性向上ツールとしては、いわゆるRPA(Robotic Process Automation)などの、いわゆるオペレーション業務の効率化ツールがあるが、これは本質的な生産性向上ではないだろう。
そもそも生産性とは、生産性向上とは、どれだけ付加価値を、一人・時間当たりに生み出すかということであり、労働による付加価値を意味するもものだからだ。
そういう意味で言えば、多くのRPAツールは単に作業をカバーするものであり、本質的な生産性向上とは言えない。
通常、ナレッジワーカーのアウトプット(結果)は、多くの場合、ドキュメントとプレゼンテーション(ミーティングなどでのコミュニケーションを含む)の複合によって行われる。
そしてそのアウトプットが、プロジェクトなどのプロセスを経て、利益を生み出し、はじめて生産性としてカウントされる。(売れないものを大量に生み出しても、生産性の向上にはまったく関係ない)
もちろん、オペレーション(ルーティンワーク)によってシステムとして付加価値が高まることもたくさんあるが、そうしたシステムを作り上げることが本質的なナレッジワーカーの仕事であることは間違いない。
仕事ができる人ほど仕事を抱え込み、付加価値が提供しにくくなる?
逆説的だが、仕事ができて忙しい人ほど、その人のスキルやセンスを買われて仕事の依頼が殺到するため、自分自身で組み立てた仕事というよりも、「なんとかしてほしい」という状況の中で仕事をすることが多い。
仕事ができるゆえに、時間のない中で対応せざるを得なくなり、なかなかその人の良さを100%出すこともできないのだが、それでも並みの人よりも高いアウトプットのため、お互いに仕方なく妥協するという状態になりやすい。
そもそも、クライアント(上司・顧客両方)から何かしら依頼されてしまうと、多くの人は、まず形を整えること(オペレーション)を考えてしまう。
レポートとしての体裁、企画書のフォーマットなど、クオリティ(付加価値)ではなくオペレーション(量的)としての体裁をとろうとし、結局付加価値のないアウトプットになってしまうことが少なくない。
ナレッジワーカーの付加価値は無限だ
ナレッジワーカーの生産性向上のためには、仕事のアウトプットに利益につながる自分自身の付加価値を込めなければならない。
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