事業計画書の「マネジメントチーム」のセクション。 いかに強いマネジメントチームを作り、投資家にアピールできるかが重要なセクションです。 ベンチャーキャピタルは、事業計画自体よりも経営者の資質を重点的に審査しています。特に、アーリーステージのベンチャー企業は、計画自体の信憑性は検証しにくいので、人を見るしかないのです。
■ 経営陣の和に入り込みにくそう
いくら努力して結果を出しても、取締役にし出世にくそうな経営陣の陣容はNG。優秀な人材が集まってこないので。
たとえば、
・ 同族だけが取締役
・ 幼なじみだけが取締役
・ ある会社のOBだけが取締役
■ 「経営がやりたい」という人材ばかり
「経営がやりたい」と「この事業がやりたい」とは大違い。例えば、ポストコンサルばかりの会社は要注意。
■ 「ピカピカの履歴書美人」ばかり
泥臭いたたき上げタイプの人がいないケース。失敗や挫折、貧困の連続が当たり前のベンチャー企業としてはバランスが悪いのです。
■ 「ガキ」 or 「ジジイ」ばかり
アドバイザリーボードを含めた経営陣の世代バランスが悪いケース。
「ガキはダメだ」や「ジジイはダメだ」と自らの世代にプライドを持ちすぎている場合です。各世代どうしでで得意なことと不得意なことを補えることが重要です。
ヤング世代があまり得意でないこと:
・ 取引先の裏のドアを開ける長年の人脈
・ トップダウンのセールスをしかける貫目
シニア世代があまり得意でないこと:
・ 健康に1日30時間働くタフさ
・ 周りの人々に応援してもらう可愛げ
・ IT開発のハンズオンでのプログラミング
・ ケータイ・ネットビジネス・F1世代の動向
■ IPO経験のある「ぶら下がり人材」
IPOを経験したベンチャー企業の出身者も最近では増え、再びベンチャー企業の経営に参画するケースも増えました。でも、「前職の企業がIPOしました」と「中心的に活躍すること」は大違い。たとえ、創業メンバーであっても役に立たなかった人材は必ずいます。取締役として参画するには不適切な人材も多いので注意するべきです。
■ 他己紹介ができない
社長さんに「この取締役の人はどんな人ですか?」と聞いても、適格な答えが返ってこないケース。お互いの得意なことが分かっていない証拠とみなされます。得意なことが分かっていないと権限委譲ができないので、会社は成長できません。
上級者の使うテクニック
■ 「参加します」という血判状
まだ他社で活躍している人材ではあるけれど、「この時期になれば経営に参画します」という念書を取り付けて、投資家に優秀な人材の獲得を証明する経営者もいます。
■ 「この人?なんだか、タダで動いてもらってます」
無報酬でも他人が自然と動いてくれるぐらいの人間的魅力のある経営者が、キャッシュの不足する事業立ち上げフェーズでは重要です。
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