最近の忖度事案と20年前のある企業の自主廃業の事案の共通性を見出しました。 それは何でしょうか?
そしてちょっとした不正が積み重なり、大きな事案になってしまうのでしょう。これは本当に危険です。何故なら誰かが指示している訳ではないので責任の所在がはっきりしない、誰も責任を取れないからです。
ちょっと前に問題となった決裁文書の書き換え問題も未だに誰がやったのか、何を目的にした改ざんなのかはっきりしません。このような忖度文化は、間違いなく過去の負の遺産です。その企業や団体トップの過去の言動や、歴代トップが社員に対して暗黙に忖度を強いてきたことがその原因と言えます。
そういう組織のトップに就任した場合には、心して組織に向かわないとエライことになります。言っても言っても、歪曲して話が伝わるからです。トップが全く意図していない方向に忖度されることもあり得ます。
忖度文化を崩すためにはトップ自らがコンプライアンスの意識を高め企業や団体内に対して徹底しなければなりません。不正は許さないという強い意志を伝えることで、良い方向に忖度させなければならないのです。
「しんがり」というドラマの中では社内調査委員のトップだった組長(と呼ばれた)常務がチーム内に良い影響を及ぼしているシーンがありました。「あの人だんだん組長と似てきたね。」と。このように良い方向への忖度は真似たいものです。
一方で不正を図ったり、不公平に便宜を図るような忖度文化が未だに残っている企業や団体には危険性を感じざるを得ません。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。