今日は多くの学校で入学式らしいです。近所では、多くの小学1年生が両親に連れられて学校に向っているのを見かけました。 社会人も、毎年4月になると、人事異動や新入社員を迎えたりと環境に変化があります。その周りの雰囲気も後押しして、「今年はこれをやるぞ!」的な決意のTo-Doに、勢い余って沢山の項目をリストアップしたりします。
でも、ここは敢えて、「やらないこと」を決めて
リストアップするというのはどうでしょうか。
私は性格上、いろいろすぐに興味を持って、
色々なことに手を出したくなる衝動にかられるタイプです。
ですから、この「やらないことを決める」というのは結構重要。
「戦略とは、捨てることだ」とよく言います。
目の前にある多くの選択肢から、涙を呑んでやらないことを決め
重要ないくつかのものにリソースを集中させる。
確かに、何でもかんでも手を出して、どれも中途半端で終わるより
重要ないくつかに注力して成果を確実にあげたほうがいい。
昔、事業会社に努めていた頃、当時のアジア統括社長に
「大きな組織をマネージメントする肝は何ですか?」
と質問したことがあります。
すると、
1)Have a good organization (自分を支えてくれるよいチームを作れ)
2)Focus on a few things(最も重要と思う数個の事項に集中して自分の時間を使え)
とアドバイスをもらいました。
1) も深い話ですが、2) は特に当時の自分の胸に突き刺さりました。
きっとアジア地域全体の責任者として、日々いろいろな課題が目の前に積まれていく中で、どれもこれも取り組みたいという衝動を抑え、数件の最重要課題を見極めて、それに注力されていたのでしょう。
当時私は経営品質部のマネージャーとしていくつもの社内の課題を抱えていましたが、このアドバイスを取り入れ、その後の仕事のやり方を大きく変えました。
セコムの創業者飯田亮氏も、その書籍の中で、
「上に立つ者は、省事、つまり省くこと、減らすことの重要性を認識してもらいたい」
と言っています。
かつてのチンギズハンの補佐役だったモンゴル帝国の天才軍師である
耶律疎材も
「一利を興すは一害を除くに如かず、一事を生やすは一事を減らすに如かず」
と語ったと伝えられています。これは、「ものごとは増やしすぎてはいけない、減らすことも大切だ」という意味です。
新しい年度を迎え、やる気に満ちている事自体はいいことでしょうが、
欲張りすぎて、「あれもこれもやります!」リストは、
結局「作っただけリスト」になる確率大です。
「やらないこと」を明確にすることによって、
逆に「やるべきこと」に意識がより向くようになります。
この方が、結果としてこの一年でやり遂げられることが
大きくなるかもしれません。
試しに「やらないことリスト」を作ってみてはどうでしょう。
【プロジェクトの現場を勝ち抜く技術】
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