事業モデルの再設計を検討する際の大枠のステップをご紹介します。
経営環境(顧客、競合動向など)の変化により、現在の事業モデルの賞味期限が近づいた。そう感じ始めたら、事業モデルの変革に挑む必要が出てきます。
そのときに、経営チームでどのように議論していくとよいか、大枠の流れのポイントをご紹介します。
ステップ1 )現行の事業モデルについての認識を共有する
まずは変革後の将来像を描く前に、現在の事業モデルをシンプルな形で図解整理してみましょう。「我々が今やってる事業は、要するにこういう仕組みで成り立っているんだよね」という共通の理解をチーム全体で確認します。
ステップ2 )現在の顧客を理解する
顧客の視点に立ち、なぜ彼ら/彼女らが、自社の商品を購入しているのかを考えてみましょう。競合他社から購入する、あるいは商品自体購入しないという選択肢がある中で、なぜ購入するのか。自社が提供している製品・サービスが、顧客にとって具体的にどんな価値があるのかを明確にします。
ステップ3 )事業モデルの構成要素間の関係性・調和性を理解する
現在の事業モデルを成り立たせている各要素を、それぞれ確認しましょう。(参照下図) その要素が、なぜ現在のような組み合わせになっているかを考えます。そして、その組み合わせが最もうまく機能するための、「前提条件は何か?」も明確にします。
ステップ4 )現在の事業モデルのままでは不都合となり得る環境の変化は何かを考える
現行の事業モデルに変更を迫っている要因があるとしたら、それは何かを考えてみましょう。さまざまな変化(競争環境、新技術、顧客の購買行動、パートナーとの関係性など)、今の事業モデルを「時代遅れ・機能不全」なものにしようとしている要因を特定します。
ステップ5 )事業成長の機会とそれに活かせる自社の強みを特定する
考え得る事業成長への機会とその機会に活かすことができる自社のもつ強み(無形・有形)が何かないかを考えましょう。新しい事業モデルを考える際のヒントとなります。
ステップ6 )事業モデルの要素のどこを変更するか検討する
ステップ3,4,5の結果から、事業モデルの要素の何をどう変更したらよいかを検討しましょう。まずは、どのような事業モデル要素の組み合わせがあり得るか、そのパターンを洗い出します。
ステップ7 )望ましい状態へ近づけるための、現行の事業モデル要素の代替案を分析する
事業モデル要素の組み合わせパターンから、不適合・矛盾を分析し、事業モデル全体のデザインとしてどれが筋がいいかを考えましょう。リスク等も考慮しながら、各オプションを評価します。
次のページステップ8 )新事業モデルをデザインする
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