/古墳は墓だ。だが、やたら天文にこだわっていた古代人にもかかわらず、その方位はばらばら。しかし、現地の様子をよく見ていくと、墓である以上に、防災水利施設としての必要性があったのではないか?/
しかし、これはおそらく計画倒れに終わった。というのも、このころすでに時代は政争の混乱に陥っていた。500年ころは大伴氏が勢力を誇っていたものの、539年には物部氏により失脚させられる。その物部氏は587年に蘇我氏と聖徳太子に討たれ、645年にはその蘇我氏も中(なかの)大兄(おおえ)皇子(おうじ)に滅ぼされる。この間に半島との関係も失われ、渡来人も減り、古代の国家規模のメガ土木プロジェクトも途絶え、西暦500年以前の日本の歴史の伝承も失われた。
※ 作図に関しては、埼玉大学谷謙二准教授が開発した「今昔マップ」および「Web等高線メーカー」を活用させていただいた。あらためてお礼申し上げたい。
(by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka. 大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。著書に『死体は血を流さない:聖堂騎士団 vs 救院騎士団 サンタクロースの錬金術とスペードの女王に関する科学研究費B海外学術調査報告書』『悪魔は涙を流さない:カトリックマフィアvsフリーメイソン 洗礼者聖ヨハネの知恵とナポレオンの財宝を組み込んだパーマネントトラヴェラーファンド「英雄」運用報告書』などがある。)
関連記事
2009.11.12
2014.09.01
大阪芸術大学 哲学教授
美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。